――ハードルが高いということですが、本作のオファーを受けられた際にも「難しい」とおっしゃったと伺いました。どのような部分をそう感じられたのでしょうか?
視聴者の方がすぐに感情移入できないような作品だというところです。あまり見たことのない設定の作品を続けて見てもらうには、いろいろな工夫をして、いろいろな感情を出さないといけないですからね。
――主人公の志方は、まさしくいろいろな感情を表に出し、感情のまま動く人物ですね?
志方に関しては、「ばかだな、こいつ」と思っています。感情のまま行動をするくらい必死なのに、そう思えるところがあるので、見ている方は楽しめるはずです。
――志方を演じる上で心掛けていることはありますか?
視聴者の方に「何だこれ」と思われないようにすることです。どんなドラマでも、誰でもそうだと思いますが、そう思われることが一番怖いです。なので、共感してもらえなくても、視聴者の方が見たくなる域を目指して、役者、スタッフ一丸となって、感情をデリケートに描いた作品作りをしています。
――遠藤さん自身と志方が似ている部分はありますか?
似ているのは、夢中になると度が過ぎてしまうところです。妻役の田中美佐子さんとの芝居でも、カットがかかっているのにせりふを言い続けてしまって、「もういいから、あなた」と言われました。同じことを普段、女房にも言われます(笑)。
あとは、日常でも思いついたことをすぐやってしまうとか、考え足らずなところが似ています。
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