赤の流星、唯一無二の濃密な“再演”で最高の夜に

2019/08/05 10:37 配信

アイドル

4月のワンマンライブの“再演”という形で行われた撮影=永田正雄


8月1週目のアイドルイベントと言えば、何と言っても「TOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)」。近年はTPDも出ていたから当然そっちに行っていたが、「ティフもいいけど、自分もふっ派なんすよ」と、わけの分からない言い訳で2019年は涼しい恵比寿を選んだ。

東京パフォーマンスドールのグループ内ユニットとはいえ、全然世界観が違う赤の流星は、ファンの方の熱量も高く、始まる前からいい意味で異様な高揚感が会場を包む。

そして高揚感と言えば、「赤の流星のライブ見てみたいんですよ~」っていつぞやのインタビューの時、高揚感たっぷりに語っていたリーダーこと高嶋菜七氏と、“妹分”橘二葉氏もこっそり(?)見守るというグループ愛あふれる展開に、始まる前から涙腺が危うい事態に。

そうこうしていると、この春の渋谷Club Asiaで2人が披露した、せりふなしで繰り広げられるコンテンポラリーダンスを用いた“無言の演技”が始まった。

楽しそうな音楽から哀しい音楽、喜びから切ない表情へのギャップ、「もう二度と披露しないかも?」という話をスタッフ氏が4月当時していたので、“再演”というコンセプトの今回のライブ、この演技が再び見られただけでも、満足度は100%超だ。

赤の流星は歌やダンスだけじゃなく、表情や独特の世界観が素晴らしい。

オープニングパフォーマンスが終わり、1曲目は「Perfect Doll」。演技モードから一転、イントロですぐに赤の流星の上西&脇の顔になると、ピタリと息の合った“冗舌な”無表情のダンスを繰り広げ、首をそろってかしげたところで“完璧なドール完成”とばかりに曲が終わる。個人的にこのイントロは大好物だ。

続いてこちらも人気曲「紅~beni~」。歌い出しの脇の笑顔もさることながら、その後の上西のボーカルのときに、上西の肩に手を回し見詰める姿よ。あれは正直落ちるぜ? 奥さんご覧になりました? どんだけイケメンなんだよ。

2人のボーカルも“安定期”に入ったようで、決してブレることなく歌い上げ、「ベニ~」のハーモニーもきれいに決まっていた。

それから「これが愛?!」へとつながると、思わずすぐにどこかへ飛んで行きたくなってしまった。2番の入りのところで最前列まで交互に出て笑顔を振りまく場面とか、遠目に見ていてもペンを落としそうなほどだったのだから、恐らく最前列のファンの方は…呼吸も危うかったことだろう。

3曲終わったところで、MCタイムへ。

脇の「今日はワンマンライブに来てくださり、ありがとうございます!」というあいさつもそこそこに、水がないことに気付き、水分補給に袖へ行く脇。その間、上西が「皆さん暑いけど、生きてますか~!? 生きてるか~!?」と独特の掛け声で盛り上げる。

水分補給から戻った脇は、おもむろに「でもさ、今日はTIFというものをやってるよね?」と話し始めると、会場が笑いに包まれ、「それなのにこんなに来てくださってありがとうございます」と感謝を述べた。

そのまま独特のテンポで話を続ける2人。「TIFと言ったら夏って感じするよね」「だねー。THE TIF」となおもTIFに触れつつ、突然上西が「何か夏らしいことした?」とパスを出す。

これに脇は「してない…あ、でも、二葉と隅田川の花火大会に行った。でもさ、ビルがバンバンバンバンあるから、見えないんだよね。第1回の花火と、第2回のがあって、音が鳴った方に行ってさ…うちら何してんだろうって(笑)」と“らしい”エピソードを語ると、上西が冷静に「(音が)鳴ってから行っても遅いよね」とバッサリ。

一方、上西の夏については「プールも行ったし、花火も見た。あかりと違って、ちゃんと開けているところに行って、きれいなの見たよ。あと、最近あれにハマっているの。脱出ゲーム。みんなアプリ取ってみて! 時間があればやりたいもん…って、何か苦笑いされてるみんなに(苦笑)。ちゃんと笑って…!」と懇願し、ファンも笑顔になった。