――演出を務めた劇団ひとりさんとは現場ではどのようなお話をされましたか?
ひとりさんは、自分がやりたいと思ったことをはっきりと伝えてくださるので、すごく信頼感がありました。
もちろん役者間でも細かいミーティングをしていましたし、ひとりさんとも「このシーンはこうしたほうがいいんじゃないか」とか「このせりふはこう変えたほうがいいんじゃないか」と相談しながら毎シーン、毎シーン、撮影の中で作り上げていった作品です。
――ぜひこのシーンに注目してほしいというところはありますか?
原作を読んでいたときや、今回の撮影を通じて一番感じたことは“リアルさ・現実味”ですね。
作中で圭右が「今のままだったら君は“学園の爆笑王”止まりだよ」と言われるシーンがあって、その言葉で圭右が初めて“プロとアマチュアの壁の高さ”を感じるのですが、僕自身も同じようなことを言われた経験があるんです。
僕も役者を始めたばかりの頃に「そのままだったら君は、“学校の人気者”止まりだよ」と言われたことがあって、その言葉を言われたときに「べしゃり暮らし」のそのシーンを思い出したんです。
僕自身も俳優として、いろいろな現場にいって、いろいろな人に感動を与えたり、演技で人の心を動かすという仕事をしていて、いわば常に“アウェー”で戦いながら、そこでいかに評価を得られるかというのがプロだと思っています。
それは「べしゃり暮らし」の圭右たちにも通じるものを感じましたし、その“プロとしての厳しさ”を「べしゃり暮らし」から学べたというか、「べしゃり暮らし」があるから今の自分がいるなと感じています。
なので、この作品で圭右が経験することは、本当に皆さんの心にも突き刺さるものがたくさんあると思いますし、ぜひそういったところに注目して見てほしいです。
――放送を楽しみされている方へのメッセージをお願いします。
この作品は「漫才」がテーマではあるのですが、芸人として頂点を目指す若者の青春物語でもあり、ヒューマンドラマでもあります。
各キャラクターたちが葛藤しながら、傷つきながら、成長していくのが見どころなので、見ている方に共感してもらえたり、お手本にしてもらったりできる作品だと思います。ぜひそこを大事に見てほしいです。
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