尾崎世界観、新作エッセイを上梓「『こういう人間もいるんだな』って安心してもらえたら」

2019/08/05 16:45 配信

芸能一般

新作エッセイを上梓した尾崎世界観

ロックバンド「クリープハイプ」のボーカル&ギター、尾崎世界観が4日、新作エッセイ『泣きたくなるほど嬉しい日々に』(KADOKAWA)の発売を記念して、東京・HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGEでトーク&サイン会を開催した。

クリープハイプでは楽曲の作詞・作曲を手がけている尾崎だが、16年には小説『祐介』を、17年と18年にはエッセイ『苦汁100%』『苦汁200%』を発表するなど文筆業にも精力的に取り組んでいる。今回の作品は雑誌『ダ・ヴィンチ』で昨年の4月から1年間連載したエッセイに、書籍化にあたって加筆したもの。

イベント前に会見を行った尾崎は、ダ・ヴィンチの連載について「これまでの連載と比べると分量が倍ぐらいあったので、最初の頃はなんとかその文字数を埋めないといけないというプレッシャーがありました。その時に思っていたことや過去にあった出来事を引っ張り出してきて書きましたけど、自分が思っている以上に引き伸ばしたりして考えて書かないといけなかったので、この連載のおかげで2倍の時間を生きたような気がします(笑)」と苦労を話した。

歌詞とはまた違う形で“言葉”と向き合い、「自分の本業じゃないので勝手がわからないところもありますけど、これに取り組むことによって音楽に対しても深く向き合っていけたので、文章を書くことは自分にとってすごく大事なことでした。本として形になるのは嬉しいですね」と語った。

『泣きたくなるほど嬉しい日々に』という印象的なタイトルは、実は去年9月にクリープハイプがリリースした5枚目のオリジナルアルバムと同タイトル。「すごく気に入っている言葉で、連載が始まる頃、本のタイトルにしようと決めていました。連載中にアルバムの制作をしたんですが、アルバムタイトルがなかなか決まらなくて『どうしよう?』と迷って、先にアルバムのタイトルに使ってしまいました(笑)」と裏話を明かした。

リアルな本心を綴ったこの作品を誰に読んでもらいたいかと聞かれると「自分の感覚が間違ってるんじゃないかと不安な人もいると思います。自分もそうで、『これは正解なのか?』『何が正しいんだろう?』とか、情報が多いからこそ自分の判断に迷ったりするんですけど、このエッセイの中でもいっぱい間違ったことをしているので『こういう人間もいるんだな』と安心してもらえたらいいですね」と答え、「本業の音楽も頑張ります(笑)」とファンへのメッセージもひと言最後に付け加えていた。

関連人物