――役作りで工夫したことはありますか?
台本を常に持ち歩いて、友達とご飯を食べに行った時も読み合わせを手伝ってもらったりしました。それと小さなノートを用意して、そこにココアちゃんの気持ちの変化や取り巻く状況などを書いて、ストーリーの流れを確認することも役を作る上では欠かせない作業だったのかなと思います。
――松上監督の演出で印象に残っていることは?
監督からは、頑張ってやってほしいぐらいしか言われなかったかな?(笑)
あ、そうだ「俺は心中するつもりでやるから」と言われたので「私もそのつもりです」って答えたことを覚えています。
今思うとちょっと怖い言葉ですけど(笑)、心意気というか作品に懸ける思いは監督と同じだったので撮影していても気持ちのベクトルが相違することはなかったですね。
――ココアはお金欲しさに“クラッシュビデオ”という怪しい作品に出演していましたけど、ケーキや風船、空き缶などをひたすら踏んでいく撮影をしている時はどんな気持ちだったんですか?
爽快感がありました(笑)。ケーキのシーンは作り物のケーキを踏んでいたんですけど、ニュルニュルして何とも言えない不思議な感覚がありつつも冷たかったので心地よかったです。
ただ、ココアちゃんは夢の中でも自分がそういうことをやっているシーンが出てきたりして。ちょっとした罪悪感を覚えているんだなと、いじらしく思えてきました。
――小さい虫を足で弄ぶシーンも印象的。
あれは、本物の虫なんです。いたぶっている時の感覚を言葉にするのは難しいですけど背徳感というか、悪いことをしているという自覚はあるんです。
ココアちゃんの優しさと残酷さの“境界”をさまよっているような感じが描かれていて個人的には好きなシーンです。
――ちなみに、高校時代はどんな女の子でしたか?
中高一貫の私立の学校に通っていました。毎日部活に明け暮れて純粋に楽しかったです。自分で言うのもアレですけど、本当に健全な高校生でしたよ(笑)。
――部活は何を?
マーチング部だったんです。最初はトランペットだったんですけど唇の形が合わなかったので、ユーフォニアムにしたんですけど重いのが嫌で(笑)。最終的にクラリネットを担当しました。決して真面目ではなかったと思いますけど、ちゃらんぽらんな感じで日々部活をやっていました。
その時の友達は今でもいろいろ応援してくれたりして、私にとっては大切な存在です。
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