幅広い年代の人々に、長い間愛されている、中島みゆきさんの「糸」。カテゴリは恋愛映画でありながら、人生の複雑さが描かれているこの作品で、「糸」の歌詞をあらためて考えさせられると思います。
キャストの皆さんは、「はじめまして」というあいさつからスタートする方々ばかりで緊張していますが、その緊張が解けるのが今から楽しみです。
監督をはじめ、長年お世話になっているスタッフの皆さまとは、再度お仕事ができることで、巡り会いの幸せを感じさせていただいています。
北海道の四季を感じ、瀬々組の皆さんに助けてもらいながら、頑張ります。
「糸」という、誰しもの中に思い描かれている名曲を、瀬々敬久監督が菅田将暉さん、小松菜奈さんと映画にするのならば、名作になる要素しかない。
また、平成をぐるりと生きた人間として、この平成の足跡を辿る物語は、令和という時代の未来を照らす糸になると強く思いました。
映画「糸」は、登場人物たちが縦の糸と横の糸となって、まるで1つの布を織り成すような物語となっています。
今回、13名の新しいキャストを発表いたしますが、主演の菅田将暉さん、小松菜奈さんを含む15名全員が主演経験者という、極めて珍しいこととなりました。
それもひとえに、中島みゆきさんの名曲「糸」の持つ、底知れぬ力によるところが大きいと思っております。
13名が紡ぐ糸は、必ず菅田さん演じる漣と、小松さん演じる葵に結び付きつつも、それぞれの糸も複雑に交差しながら、この物語の舞台である平成という時代を彩ります。
映画は、平成という時代に翻弄される漣と葵の物語を軸に進行しますが、榮倉さん演じる香と漣との儚い愛、斎藤さん演じる水島と葵との切ない恋も大きな見どころとなります。
斎藤さんには、皆さんが期待するチャーミングな“悪い男”を演じていただきます。榮倉さんからは、映画「余命1ヶ月の花嫁」(2009年)で見せた、あのとても切ない“笑み”が再び見られるかと思います。
観客の皆さまには、15名の名優たちの研ぎ澄まされた演技を、ぜひお楽しみいただきたく思います。
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