松坂桃李、10年後の未来を想像「さすがに結婚はしているでしょう」

2019/09/11 17:00 配信

アニメ

「実はホラーが苦手」とはにかみながら話す松坂


「時をかける少女」「サマーウォーズ」で助監督を務め、「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール- 」を大ヒットに導いた伊藤智彦監督が手掛けたオリジナルアニメーション映画「HELLO WORLD」と、そのオリジナルスピンオフアニメ「ANOTHER WORLD」。そんな同作で、10年後の未来から来た青年・ナオミ役の声優を務めた松坂桃李は、アニメーションファンとしても知られる。実写映画はもちろん、アニメーション映画でも存在感を発揮する松坂に話を聞いた。

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声優として必要とされるのは救われた気持ち


――脚本を読んだときの感想は、いかがでしたか。

最初は内容を把握するのに時間がかかりました。正直、文字だけですと、その作品にしか出てこない言葉などが初めは理解できなくて。でもやっていくうちに徐々に作品の内容が明確になっていき、これはすごく面白い作品になるだろうなと思いました。それにプレスコ(せりふや音楽・歌を先行して収録する手法)に挑戦するのも初めてだったんです。

映画「パディントン」の時は完全に出来上がっている状態だったのでやりやすかったんですが、プレスコの段階ですと想像力をフル回転させて声を入れなければなりません。声優さんというのは日々こんなに難しい作業をなさっているんだなと思いました。

――声優としてオファーを受けた時は、どんな気持ちでしたか。

最初は戸惑いがありました。なぜなら自分の声を初めて聞いたとき、“うわっ”という驚きがあって、今でも自分の声は好きではないんです。でも、最初の、“うわっ”があった分、声で必要だと言われることは何だか救われるような感じでした。

――とても自然な台詞まわしに聞こえましたが。

その世界観に合ったものを目指してやっていますが、なかなかそれが本当に出来ているのか定かではないんです。役者でも声の仕事でも、その物語の登場人物として存在できるかどうか日々不安との戦いみたいなところはあります。

――今回は、どういう思いや感情でキャラクターを演じましたか。

僕の役は主人公・堅書直実(北村匠海)の10年後であるカタガキナオミです。一行さん(浜辺美波)に対して強い思いを抱えながら10年間を過ごして、ある程度の経験や苦い思い出などがあるわけです。そんな成長した大人のナオミを演じるわけですから、冷静な感情の部分などは自分で想像したり、伊藤監督と話し合ったりしながら声を入れていきました。