女子シングルスでは、昨年の全米オープンで日本人プレーヤーとして初のグランドスラムを制し、さらに1月の全豪オープンも優勝した大坂なおみに大きな注目が集まる。だが、グランドスラム2大会連続制覇をいう偉業を成し遂げた彼女も、今季の中盤以降は思ったようなプレーができていない様子。
松岡も「全米、全豪で優勝したときに比べて、テニスの質、レベルは相当落ちていると思います。特に走らされた時に我慢できなくなっています。その原因はやはりメンタル面です。
コーチが代わり、周りの環境も代わり、マスコミから追いかけられる立場になった。人生で一番辛い時期だったと思います。なので、プレーしていても、大坂選手からは心の底から燃えるものをなかなか感じ取れません」と心配する。
昨年、全米オープンでの大坂の優勝確率を「ゼロか100か」と占った松岡は、ことしも「もしかしたら1回戦負けもあるかもしれません。一方で、優勝もあるかもしれません」と再び大胆に予想。
「それは大坂なおみというのは特別な選手だからです。ほかの誰よりもパワーを持っていて、ハマったときは本当に強いです。彼女に今言いたいのは、小さく収まるなということです。
彼女の良さは粗削りなところ。そんな彼女からとてつもなくすごいショットが生まれるのです。吉と出るか凶と出るかは分かりませんが、今はそれでいいと思います。とにかくもっと大胆さを出してほしいですね」とエールを送った。
今季の女子シングルスグランドスラムは、全豪は大坂が、全仏はアシュリー・バーティ(オーストラリア)が、そしてウィンブルドンはシモナ・ハレプ(ルーマニア)が制した。
松岡は今の女子テニス界を「誰が勝ってもおかしくはない混戦状態」と分析。そして「誰でもシンデレラになれる状況です。ですから、見ている方はとても面白いのです」と、今大会がテニスファンこそ楽しめることを強調した。
そんな中で、松岡は2人の注目選手をピックアップ。1人はセリーナ・ウィリアムズ(アメリカ)。「セリーナは、昨年の借りを返すために優勝しか狙っていません。彼女はメンタルが全然違う。そして37歳になった彼女のプレーは世界中に勇気を与えています」と語る。
もう1人は、弱冠15歳のコリ・ガウフ(アメリカ)。ことしのウィンブルドン1回戦で、ビーナス・ウィリアムズ(アメリカ)を破り4回戦まで進出した彼女に、松岡は「メンタルのタフさがすごい。きっとセリーナのようになる」と太鼓判を押した。
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