草なぎ剛、「台風家族」で演じる小鉄は『“ゲスでクソ野郎”役のある意味集大成』【連載コラム】

2019/08/24 00:00 配信

芸能一般

映画「台風家族」で演じた小鉄役について語った草なぎ剛撮影=諸永恒夫


映画「台風家族」の上映が9月6日(金)から3週間限定で決定。「月刊ザテレビジョン」の連載「お気楽大好き!」では、映画のストーリーや、草なぎが演じる小鉄の役柄について、ゆっくり、じっくりと話を聞きました。

膨大な量のセリフ劇、大変なんだけど楽しくてしょうがない


毎日暑いね。むせ返るような暑さとセミの鳴き声。1年前の夏を思い出します。ああ、こんな感じだったなって。いや、もっと暑かった気もする。みんなで一つの作品を心から楽しんで作っていた夏。その映画「台風家族」が9月6日(金)から公開されることになりました。皆さんの後押しがあって、ここまでたどり着けました。お気持ち、ありがとうございます。

物語は、父ちゃん母ちゃんが住んでいた実家にきょうだいが集まって、遺産相続の話をする1日を描いたもの。10年くらいほったらかしで、ほこりをかぶった風通しの良くない家が舞台なんだけど、ロケで借りた家は売りに出されていたもので、まさにイメージそのもの。電気が通ってなくて、クーラーもないのね。

その中で、ああ言われたらこう言うって感じで法律の話だなんだ、台本にバーッと書かれているのを言い合ってる。もう膨大な量のセリフ劇なわけ。そういうの、僕は大好き。息つくヒマがなくて、暑くて大変なんだけど、楽しくてしょうがない。

僕が演じるのは、鈴木家の長男・小鉄という男。これがどうしようもないヤツでね。シャッターの前に並んで立っているポスターの写真…あれは撮影中盤に撮ったもので、みんな役に入ってるからいい顔してるし、僕もスーツ着てシュッと立ってるからそれっぽくカッコ良く見えるけど、実はめちゃくちゃクズでクソ野郎なわけ。

とにかくやり方が姑息で汚い。頭に包帯巻いて、首に太いギプスを着けて現れるんだけど、あれ、ケガして弱っているから1円でもきょうだいたちより多くぶんどってやろうというための作戦だから。演技してるんだよね。

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