――即興芝居ということですが、設定などはどこまで決まっていたんですか?
撮影前に1、2回リハーサルがあって、そこで全体の流れなどを説明していただいたんです。でも、みんなでお芝居をしていくうちに、どんどん変わっていくということを伝えられて…。
――相手のセリフによって変わることも?
リハーサルとは違うお芝居になることが多かったです。
――確かに、片岡礼子さんが演じる母親と未来のやりとりは、どこまでがお芝居なのか分からなくなるぐらい自然でしたね。
親子のシーンは、自由にやらせていただきました(笑)。他の共演者の皆さんとも特に打ち合わせをせず、本番でぶつかり合う感じが面白かったです。
――服飾デザイナーを目指す未来との共通点はありましたか?
私もお洋服を作るのが好きなんです。思ったことや感じたことを自分の中で完結させてしまうところも含めて重なる部分がたくさんありました。
――未来を演じる上で心掛けたことは?
自分と似ていると思ったからこそ、あまり重なり過ぎないようにしようと。結構違うなと感じた部分も多かったので、自分との区別をちゃんとつけながらお芝居することを心掛けました。
――どんなところが自分と違っていましたか?
変に図々しいところ(笑)。神経が図太いというか、芯が強いところは自分と違うのかなと思いました。
――そんな未来に対して憧れたりすることも?
物語が進むにつれて、いい意味でちゃんと自分の欲が出てきたところは人間らしいなと。未来のことがすごくかわいく見えてきました。
――即興芝居を経験して何か新しい発見はありましたか?
最初に出演した映画は「幼な子われらに生まれ」という作品だったんですけど、どうやって撮影するのか何も分からなかったんです。
その時に監督の三島有紀子さんからアドバイスを頂いた「お芝居をしなくていい。相手からもらったものに対して自分が感じたことや思ったことを形にして投げ返せばいいだけだよ」という言葉が印象的で、ずっと自分の中で大切にしていました。
今回の作品で即興芝居をした時にその言葉がつながったというか「あ、これでいいんだ」と再確認できたことは大きかったです。
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