佐久間宣行プロデューサーインタビュー(後編) 「テレビは今、作り手の意図が伝わった方がプラスになる」

2019/08/25 06:00 配信

バラエティー

「センスのいいリスナーたちが番組に参加してくれるのがうれしい」


――「オールナイトニッポン0」のことについてもお伺いしたいのですが、4月にラジオを始められて、周囲の方からの反響や、ご自身の中での変わった部分などはありますか?

ラジオは本当に「楽しい」だけなんですよね。仕事だと思ったことは一回も無いしなぁ…。「毎週こんなに楽しくていいのかな?」って感じですね。

僕が今43歳なんですけど、年齢的にもそんなに長く続くものだと思っていないんですよ。(テレビ局員としてラジオパーソナリティーをやるという)それ自体が奇跡みたいな出来事だし、やらせていただいていること自体が幸せなので、毎回毎回、忘れないように楽しくやろうと思って生放送に臨んでます。

それを「楽しそうだね」って意味で聞いてくださる方が増えているな~とは思っていて、それはありがたいですね。あと、(周囲の反響という意味では)この業界の方は特に聞いてくださっている方は多いですね。

――もともとラジオがお好きだったとのことですが、実際にパーソナリティーを担当されてみての楽しさ、難しさはどういった部分でしょうか?

楽しさという部分では、やっぱり「ラジオのリスナーってセンスいいな~」って思いますね。僕をイジってくるにしても、一つの出来事に対する返答も、「お前らよく夜中の3時にこんなに頭回るな」っていう(笑)。

僕の考えていることをリスナーが大体上回ってくるので、こういうセンスのいい人たちが世の中にゴロゴロ眠っていて、しかもそんな人たちが僕のラジオにメールを送ってきてくれるのはすごくうれしいです。

ラジオの投稿ネタが実際に企画化!?


――一行で企画内容を説明する「企画書はラブレター」のコーナーでは、ネタ投稿だけでなくリスナーの考えた“本気の企画”も届いていますが、その中で実際にご自身で「企画として形にしたい!」と思ったものはありましたか?

ありますあります。「こちら幽霊不動産」みたいな企画なんですけど、幽霊専門の不動産業者が、早くに亡くなってしまった幽霊をどんな部屋に導いていくかというドラマで。

「幽霊は自分の血縁関係にある人のところには住めない」みたいなルールがあって、その中で実際に幽霊が住む家を選ぶ過程と、そこに暮らしている人との交流を描く、みたいな感じでした。

怖い話にもできるし、ほのぼの系もできるし、泣ける話もできそうだなと思って、それを僕は「SKET DANCE」って漫画を描かれた篠原健太さんが描いたらどうだろうと。そうしたら「ジャンプじゃない方が上手くいきますね」みたいな反応でした(笑)。それはそれで面白いなと思いましたね。