サメに対抗するための武器も登場するが、銃や銛ではない。“チェーンソー”だ。第1作から、主人公がチェーンソーを振り回し、サメに向かってジャンプして口に向かってダイブ。それだけで観客のハートをむんずと鷲づかみ! 以降、伝家の宝刀ならぬ、伝家の宝“ソー”として本作の象徴となり、欠かせないものとなっていく。
その姿も、二枚刃や、宇宙空間ではライトサーベル風、さらにはビームを発射できるようになるなど過激にバージョン・アップ。繰り返すが、「シャークネード」はれっきとしたサメ映画。とにかく、既成概念のはるかナナメ上を超えてくる侮れないサメ映画であることは間違いない。
さて、今回はシリーズ一挙放送されるということなので、シャークネード撃退法(楽しみ方)を伝授したい。
何が起こっても動じずに、全てを受け入れる気持ちで楽しむのがなんと言ってもイチバン。陽気なアメリカ人になったつもりで、目の前で起こるトンデモ映像を「HAHAHA!」と笑いながら楽しんでいただく。コレが最高! もし、アナタの受け入れ態勢が万全ならば、サメ退治の武器であるチェーンソーだって、あら不思議。カッコよく見えてきます。
第1作ではロサンゼルス、第2作ではニューヨーク、第3作ではワシントンや宇宙、そして第5作では世界を股にかけ、ついには日本も登場。各地の名所旧跡、時には乗り物を“素材”として茶化した…いや、生かした映像は観る者を飽きさせない。
そして、「ジョーズ」「007」「スター・ウォーズ」シリーズや「ツイスター」などメジャー作品を明らかに意識したシーンや設定が随所に登場。意味深なナンバープレートが棚に置かれていたりもするので、小道具だって見逃せない。ちりばめられたメジャー作品へのオマージュを探すのもこれまた一興。第5作以降は脚本家が変わったこともあり「ミッション:インポッシブル」など、より最近の作品のオマージュへスイッチしている。
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