<ノーサイド・ゲーム>怒涛の最終回!“闘う”日曜劇場には“愛され俳優”が必要だった 大泉洋「いまリアル君嶋です(笑)」

2019/09/14 10:00 配信

ドラマ

大泉洋だからこそ“効いた”セリフ


「ノーサイド・ゲーム」場面写真 (C)TBS


ノーサイド・ゲーム」において、脇坂は第9話(9月8日放送)まで完璧なほど君嶋の愚痴を聞いてくれる上司で“信頼できる人”だった。

しかし常務に就任した途端に君嶋に暴言を吐き、まさかの裏切りではあったものの、視聴者はどこか「日曜劇場=裏切られる展開」に「ここできたか!」と心中思われていた方も多かったのではないだろうか?(「日曜劇場」ファンの筆者はそうだった)

驚いたのはその後のラストだった。奮起し”たぎる“主人公をイメージしていたのに、信頼していた上司に裏切られた君嶋は、「生きていくのは、つらいなあ」と、“涙する”のだ。ここに、ぐっと胸を打たれた。

当たり前のことだが、「裏切られる」ことは、それはとてもつらいことなのだ。

日曜夜に視聴者をスカッとさせてくれる、同枠の“下剋上・上等”な連続ドラマにおいて、その展開の面白さはもちろんだが、「ノーサイド・ゲーム」には“闘う男”だけではない新しさがあった。ユーモアやコミカルさも含め、君嶋の愛らしさと繊細さを感じる“人間味”を演出してきた新鮮さがあり、また主演が大泉洋という俳優だったからこそ、「生きていくのは、つらいなあ」の一言が抜群に“効いた”のだ。また、新しい日曜劇場の到来ではないかと高揚感もあった。

ノーサイド・ゲーム」は昨日13日にクランクアップしたばかり。その一週間前、「いまリアル君嶋です(笑)。最後まであきらめない、みたいな!(笑)みんなで面白くしてみせる!」と意気込みを語っていた大泉。その、ひとりの役者の凄みと、絶対に“面白くなっている”「ノーサイド・ゲーム」最終回、ぜひ注目したい。