今年は漫才以外も! 全国ツアー絶賛開催中の二人が語る“NON STYLEのスタイル”<インタビュー前編>

2019/09/15 08:30 配信

芸能一般

「漫才が年々楽しくなってきてます。ネタをじっくり楽しめるようになってきた」(石田)


【写真を見る】「常にいろんなことに影響を受けて日々形が変わるのが面白い」(石田)、「普段の僕らとギャップが生まれるようなネタはできない」(井上)と自身の漫才を分析するNON STYLE


――最近は、個々でのお仕事でも多忙を極めるお二人ですが、そうしたソロ活動は、NON STYLEの漫才に影響してくるものなのでしょうか。

石田明:もちろん、変わってきます。というか、常にいろんなことに影響を受けて、日々形が変わっていくのが漫才の面白いところで。過去のネタがやりにくくなったりもしますし。

井上裕介:例えば、石田は結婚して、子どももできた。そうすると、「子ども欲しいねん」っていうネタはもうできないわけです。そんな風に、環境が変わると、できる設定・できない設定っていうのはどうしても生まれてくるので。もし僕が、政治家と討論するような番組に出るようになったら、「政治、分からんねん」っていう導入は成立しないやろうし。要するに、漫才をしている時と、していない時とでギャップが生まれるようなネタはできないんですよね。

写真右:石田明(いしだ・あきら)=1980年2月20日生まれ。左:井上裕介(いのうえ・ゆうすけ)=1980年3月1日生まれ。共に大阪府出身。2000年にコンビ結成、2001年にデビュー


――お二人とも、今年が30代最後のツアーとなるわけですが、やはり年齢は意識されますか?

井上:やっぱり、若い頃よりも如実に声が出なくなってきてるっていう(笑)。単独(ライブ)が終わるともう、しゃべるのがイヤになるくらい、しんどいですもん。前半飛ばしすぎると、終盤で声が出てこなくなるっていうこともよくありますし。だから最近は、“弱(じゃく)”のツッコミの技術も必要だなと思っていて。昔は“強(きょう)”のツッコミ、強パンチばっかり打ってたんですけど(笑)、歳とともに、中パンチや弱パンチを覚えていってる、という感じですかね。

石田:僕はむしろ、漫才が年々楽しくなってきてますね。ネタをじっくり楽しめるようになってきたというか。テンポもあんまり意識しなくなってきてますし、また逆に、「テンポの速いネタも1本作っておかなあかんな」みたいなことを考えるのも楽しかったりして。特にここ数年は、ネタの中に自分のやりたいことを詰め込むことができているような気はします。

――「M-1グランプリ」(テレビ朝日系)に取り組んでいた頃とは、やはり意識は違うようですね。

石田:違います。今意識しているのは、これから先、どれだけ違うタイプの漫才を世に残せるかっていうことですかね。

2018年の漫才ツアーの模様を収録したライブDVD「NON STYLE LIVE ~38サンパチ~」も好評発売中


※インタビュー後編へつづく