“3A俳優”萩原利久、最新作でも「役を通して高校生活を満喫しました(笑)」

2019/09/16 13:00 配信

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――高校生の久留米を演じる上で心掛けた点は?

リハーサルの時に監督の今泉(力哉)さんから「高校生って、もっと若くていいんじゃない」って言われた言葉が印象に残っているんです。撮影当時の僕は19歳。自分が高校生だったころは、そのまま自然体でいても役として高校生という感じが出ていたと思うんです。

でも、高校を卒業した自分がそのままフラットな状態でいると、もう高校生には見えないんだなと。1年あれば人って変わるんだなと実感しました。19歳の自分が高校生を演じる時は、ちゃんと高校生らしさのようなものを意識しないとダメなんだと思って、テンションも高めにしたり、一人でいる時に感情を素直に出すところなど、自分なりに考えながら演じました。

久留米と美緒の会話で「ソフトクリーム食べに行く?」っていうセリフがあるんですけど、本人たちにとっては至って普通というか、真剣に誘っていたりするんです。でも、それは高校を卒業した僕にはもうない感覚なのかもしれない。だからこそ、撮影現場では“高校生”というワードを強く意識していました。

美緒のことが好きでたまらない


――久留米の美緒に対するリアクションや言動には、高校生らしい初々しさが出ていましたね?

久留米は美緒のことが好きでたまらないんですよ。気になって仕方がない存在。学校には同級生たちがたくさんいますけど、誰がいようと何をしていようと久留米が意識する対象は美緒なんです。美緒とのシーンでは、他の人と接する時とは違う雰囲気を出したいなと思っていました。でも、美緒と二人きりになると、久留米が久留米でいられなくなるというか、いい人を演じようとするところが面白くて。家族といる時との温度差の違いも含めた久留米の姿に注目してほしいです。

――親に対する時の久留米は高校生っぽい反抗的な態度を取っていました。

高校時代って、親との関係がめまぐるしく変わる瞬間なのかなと思います。一番反抗している時期なのかもしれません。「俺は違うんだ。あんな大人にはなりたくない」って言いたくなる気持ちが分かるというか、学校にいる時の姿は絶対家では見せないし、家にいる時の自分を学校で見せることもしない。そういう高校生っぽいところを一つ一つ丁寧に表現したいなと思っていました。