遠藤憲一主演「オトナの土ドラ『それぞれの断崖』」(毎週土曜夜11:40-0:35、フジテレビ系)が、9月21日(土)にクライマックスを迎える。
そこで、最終話の撮影の様子と、全ての撮影を終えた遠藤、田中美里からのメッセージを紹介する。
最終話を飾る重要なシーンの撮影は、神奈川・三浦の海岸で行われた。遠藤はこの日、真っ青な作業服に白いTシャツという衣装で現場入り。第7話までの志方には無いラフな雰囲気を見せる。
海辺近くで畑仕事をして暮らしている志方(遠藤)の所へはつみ(田中)と満(清水大登)が訪れ、3人で海に来たという設定。ぎこちない2人を和ませようと「みんなで写真を撮ろう」提案する志方だが、撮れた写真は仏頂面だった。
続いて行われたのは、志方と満の海辺での場面。1人思い悩む満の元へ、志方が駆けつけるという、志方が試されるシーン。2人は何回も同じ芝居を繰り返し、全身ずぶ濡れ、砂まみれに。スタッフも水浸しになり、大がかりな撮影となった。
このシーンをもって、全ての撮影が終了しクランクアップ。本作の主題歌で、CHEMISTRYが歌う「Angel」が浜辺に流れると、田中が花束とプレゼントの手書きの肖像画を持って登場。
この肖像画は、田中が趣味で鉛筆画を描いていると知った遠藤が「僕のこと描いて」と依頼し、田中は撮影の合間に少しずつ描いてクランクアップに間に合わせたとのことで、愛あるプレゼントに遠藤は満面の笑みを見せる。
そして、遠藤はスタッフを前に「こんな砂まみれの姿で最後を迎えるとは! 今回、こうしてみたい、ああしてみたいと急にスタッフに言ったりして、迷惑掛けてごめんなさい。こんな変な奴とは明日から一緒にならないので(笑)。本当に、ありがとうございました!」とあいさつし、大きな拍手に包まれた。
――クランクアップを迎えましたね。
本当に内容の濃い作品で。ホステスになったり、不倫したり、恋に落ちたり、母親だったり、いろいろな面を出さなきゃいけなかったけど、皆さんのおかげで充実した毎日でした。
ありえないシチュエーションもたくさんあったと思いますが、自分が弱っているときに、そこまでドラマティックじゃなくても、そうなってしまう可能性もあるかなと考えて、そこをリアルにやれたらいいなと思って演じました。最初は戸惑うこともありましたが突き抜けていくことが楽しかったです。
――最終話の見どころを教えてください。
最終的には、本当に「崩壊と再生」という「再生」の部分が、どういうふうな形に向かっていくかというところを、見ていただきたいなと思います。
それぞれがどんな決断をしていくのか、ドラマの題名通りというか、それぞれの断崖じゃないですけれども、崖っぷちになったときにどういうふうな選択を、みんながしていくのかというのは、最終話に向けての見せ場だと思うので、ぜひ見てほしいなと思います!
――最後のシーンの感想をお聞かせください。
満が少年院から出てくるまでは、何となく恭介とかぶって、恭介にできなかったことを、満にしようっていう希望を持って、はつみに「満が出てきたら海に行こう」って言った。
海に行こうっていうのも、自分が1番強烈に残っている思い出が恭介と海に来たことなので。満はお父さんに抱かれたことないし、俺は恭介を抱きしめたこともないから、そんな真反対の立場の中でやっていくっていう大事なシーンだったんで、どういう形がいいのかと満(清水)と相談しながらやりましたね。
とりあえずは、理想の形になったのかな。ラストシーンに向け、視聴者が「こうなったんだろうな、ああなったんだろうな」と想像できるような布石になれたらいいなと思う。
――1番印象に残っているシーンは?
今回は、いろんな面に関してアイデアを出したり、こうしてみたい、あーしてみたいって、これまでで1番リクエストしました。
「えーっ! また急にコイツ、こんなこと言い出した」と心の中では思っていると思うけど、それを受け止めてくれたプロデューサーをはじめスタッフの皆さんにとにかく感謝したいので、どのシーンというより、ほとんどのシーンが印象に残ってますね。
編集でカットになっちゃうシーンとかもあると思うけど、みんなの知恵を合わせて、本当によく一緒になってやってくれたと思っているんで、感謝しかないですね。もう悔いはないです。
――最終話に向けて、メッセージをお願いします。
最終話は、作風がまるで変わります!(爆笑) 空気がガラッと変わると思うんで、ずっと見てきた人はきっと「アレ?」って思うと思うんだよね。作り手の人たちも、これ見たときに「えっ!? こういう着地にしたか」みたいな。
ただ、視聴者が想像できるような形になっていくと思うし、何かがゆったり動いていくような最終話になると思うので面白くなると思う。
今思いつく最大の知恵の中ではできたと思うし、クランクインする時の思いよりも理想の形に着地はできたと思う。“めでたし、めでたし”ってなるのだけは嫌だなと思っていたんで。
最初はもっと悲劇的に終わるのかなと思っていたけど、中間の何とでも取れるような終わり方を迎えられたんで、それが1番良かったかなと思っています。最終話、お楽しみに!
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