公開中の映画「プライベート・ウォー」の重要シーンと同じ場面を捉えた、実際の記録作品の映像が公開された。
英国の高級紙タイムズの日曜版であるサンデー・タイムズ紙の“伝説の記者”メリー・コルビンの半生を描いた本作。
世界中の戦地に赴き、レバノン内戦や湾岸戦争、チェチェン紛争、東ティモール紛争などを取材してきた戦場記者メリー・コルビンの半生を描いている。
今回、伝説のジャーナリストのメリー・コルビンに扮(ふん)したロザムンド・パイクの熱演の原点が垣間見える、コルビン本人をとらえた実際の記録映像を初公開。さらに、同じ場面が完全に再現された映画本編シーンも同時に公開された。
映画の基となったシーンが収録されているのは、コルビンとクルーたちが体験する戦地の真実を描いた「プライベート・ウォー」の姉妹作品ともいえるドキュメンタリー「メリー・コルヴィンの瞳」。
彼女が自ら戦争の最前線に飛び込み、被害者へ取材をする姿は、「プライベート・ウォー」の中でもパイクが迫真の演技を見せている。
この2作品で共通して描かれる場面は、地下室へと非難した未亡人と子供たちへの迫真のインタビューのシーン。劇中では、激化する戦地で地下室へと逃げ込み、苦しみに耐えながらも生きる未亡人に「あなたの話を書きたい」と声を掛け、被害者たちの悲惨な現状を丁寧に聞き取るコルビンの姿が印象的で、ジャーナリストとしての決意が垣間見られる重要な場面となっている。
対するドキュメンタリー「メリー・コルヴィンの瞳」でも、証言と記録映像によって同じ場面が登場。地下室で被害者たちの証言を聴きメモを取るコルビン本人の映像を見ると、パイクはこのシーンにおいてコルビン本人とそっくりな姿で熱演しているが分かる。
さらに、ショックで母乳が出なくなった母親が、粉ミルクもない状況で赤子に砂糖水を飲ましているという戦地の惨状を伝えた記事の場面が登場するが、「プライベート・ウォー」においてもそれと同じインタビューの場面が描かれている。
両作品ともに、コルビンの真骨頂であるジャーナリズムに迫るシーンだ。
「メリー・コルヴィンの瞳」は、メリー・コルビンに同行したカメラマン、ポール・コンロイの伝記を基にしたドキュメンタリー。ケルン映画祭や、英国インディペンデント映画祭など複数の映画祭で好評を博し、コルビンの在籍したサンデー・タイムズ紙に「これは素晴らしいジャーナリストについての映画であり、この作品がジャーナリズムそのものだ」と評された。「プライベート・ウォー」では語り切れなかった細かな現実が分かる作品。
今回、「プライベート・ウォー」の公開を受け、無料デジタル配信が決定。9月30日(月)までの期間限定で、AbemaTVで配信されている。
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