上川隆也“何者でもなかった”昭和は「俳優という職業を名乗るための種まきの時代」<Interview>

2019/10/03 07:00 配信

ドラマ インタビュー

【写真を見る】“糸村さん”とは違う、クールな表情を見せてくれた上川隆也撮影=阿部岳人


収集に興味はないです


――今作では“人形”が事件のカギを握っていますけど、上川さんは子どもの頃にヒーロー物のフィギュアなどを集めたりしていましたか?

僕はあまり人型には行かなかったんです。どちらかというと、車や飛行機などの機械やガジェットに気持ちが強く行っていたようで、玩具でも仮面ライダーのソフトビニール人形を欲しがることはありませんでした。

――収集癖はなかったんですね。

今でもそうですけど、収集に興味はないです。我が家にはゲームが溢れていますが、買わないと遊べないから結果的に集まってしまうというだけで、例えばファミコンのソフトを全部揃えたいといったような欲求はありません。

欲しいモノが手に入れば満足。これは、漫画でも同じことが言えます。

メインゲストは美村里江(C)テレビ朝日


――ストーリーの中で「昭和48年」という時代も登場しますが、上川さんにとっての“昭和”とは?

格好よく言ってしまうと“役者以前”。

僕がお芝居を始めたのは平成元年なんです。特に自分の中でそんな風に分けているつもりはありませんが、昭和はまだ何者でもなかった時代だといえます。

もちろん子どもの頃、中学、高校など、それぞれの時代に懐かしい思い出はありますけど、戻りたいかと言われると、そういう気にもならずにおります。

平成、そして令和と、ありがたいことに俳優という職業を名乗れる幸せが続いていますが、昭和はその為の“種まき”の時代だったのかもしれません。

あの頃に観たもの、聴いたもの、好きだったものが結果的にその後のお芝居に何らかの形で影響を与えていることは確かなんです。

それが“収穫”と言えるようなものであるならば、それ以前の時間は前準備だったと思っておいたらきれいにまとまるのではないでしょうか(笑)。

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