――実際にシンを演じられていかがでしたか?
誰しも人前で見せる顔と一人でいる時の顔があって、それは育ってきた環境や経験、人と出会うことで変わっていくということを改めて考えさせられました。
ただ、「人は環境によって変わる」って言いますけど、全て環境が変えているかというと、そうではないと思うんです。でも一人では変われないもの、動かないものを誰かと出会ったことで動きだすことがあります。その時には実感がなくても5年後、10年後になって分かることもたくさんあると思うんですよね。
やったことがすぐ結果に結びつかないことって多いんですけど、今の時代ってすぐ結果がでるものが選ばれがちだし、それに慣れてくるとすぐに結果が見えないものは排除されていっている気がするんです。人間が自分の魂の声を聞くことより、情報に操作されていく危うさを日々感じています。そういうことを感じている時にこの作品に携われたことは貴重で、とても大切な時間になりました。
――共演した椎名さんとは、役や演技について話をされましたか?
たくさん話をしましたね。でもそれは〇〇のシーンがとか、〇〇の演技がどうとかではなく、根底にあるもの「どうゆう生活をしていくか」とか、「今まで見たことのない自分を表現するためには」とか、人生すべてにつながるような話をしていました。
あとは、椎名さんが20代の時はどうだったんですか? とか、自分が知らない時代のことを椎名さんを通して知っていきたかったので、面と向かってしかできない話をしました。 (演技ではない部分で)たくさん話すことで、信頼関係ができていったと思うし、それが作品の向上につながったと思います。
コミュニケーションをとることはとても重要なことなので、僕はどんな現場でもみんなとたくさん話をします!
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)