園子温監督「愛なき森で叫べ」で満島真之介『自分の未来にとっても大事な分岐点に』

2019/10/07 07:00 配信

映画 インタビュー

満島真之介、園子温監督への思いを語るヘアメイク=森智聖(VRAI) スタイリスト=渡辺慎也(Koa Hole inc)


「(園監督とは)多くの言葉は必要ないのかもしれない」


――園監督からはアドバイスやリクエストなどはありましたか?

全然言われなくて、野放しだったんですよね(笑)。僕から気付いたことを聞くことはありましたけど。でも昔から長い時間一緒にいたこともあって、役者と監督としてだけじゃない関係性も築いてきているので、多くの言葉は必要ないのかもしれませんね。

――満島さんは今作のシンに限らず、演じているからこそ役の心情が分かるってことはありますか?

時と場合によりますね。でもオファーをいただいてその役に決まった時点で、ある意味完結しているような気がします。自分が役に寄せていくというよりも、その時その役で生きれることを感謝して、精神と肉体に正直に向き合って挑んでいます。

演じる人によって肉体も違えば、持っているものも違うから面白い。作品って、その時のチームにしかできないものなんですよね。一人でも欠けちゃいけないですし、だからこそ、相手を理解すること、コミュニケーションが大事! 話さないと分からないし。伝えないと分からない。

自分自身の人生もそうだけど、人間力がないとその役を生きられないと思います。それぞれの違いを理解して認め合うことができれば、思いやりが生まれ、信頼関係が築けて、愛が生まれるんです。

だからこそ、感じる力を養うことが大切。関わっている人のちょっとした変化を感じることで自分も変化し、高め合えるはずです。