――そんな、舞台経験が豊富な小越さんにお聞きします。ずばり、舞台の魅力とは?
小越勇輝:最近、舞台を見に行く機会が多いんですけど、ステージの上に立っている人って、皆さんキラキラしているんですよ。映像の作品とは違って、目の前でお客さんの反応が見られるところもいいですよね。どこを見るか、どのキャラクターを見るかは、お客さん次第。映画やドラマのようにカット割りがないから、好きなところを見て、好きなように感じられる点も、舞台ならではなのかなと思います。
――主人公の加菜美は、新人のアニメスタッフですが、お二人はデビュー当時、どんな“新人”でしたか?
小越:僕は、あまり記憶がないんです。それだけ目の前の仕事に一生懸命だったんだって勝手に思ってるんですけど(笑)。でも本当に最初の頃は、こういう取材でも、全然うまくしゃべることができなくて。今以上に自分を出せない性格だったので、会話に入るタイミングを逃したりして。他人の目ばかりをうかがうような、とても優秀とは言えない新人だったような気がします。
大場美奈:私は、AKB48に入ってすぐ紅白歌合戦に出たんですよね。
小越:それはすごいですね!
大場:でも当時は、自分がどこにいて何をしているのか、全く理解できてなかったです(笑)。いろんなテレビ番組やCMに出演しても、意味が分からないまま、ただカメラの前に立っているような感覚で。今振り返ると、あの貴重な瞬間を、1秒1秒しっかり味わっておけばよかったなと思います。
――では最後に、舞台「ハケンアニメ!」を楽しみにしているファンの方々へ、メッセージをお願いします。
大場:たくさんの人たちが、それぞれの思いを抱きながらも、一つの作品を完成させようと熱くなっている、とてもすてきな群像劇です。時には衝突もしますが、そうしたやりとり一つ一つに意味があるので、共感できるところもたくさんあると思います。日頃、何げなく楽しんでいるアニメも、こんなに熱い人たちが作っていたんだと感じてもらいながら見ていただけたらうれしいです。
小越:まず、登場人物がとにかく個性豊かなので、そこを楽しんでほしいですね。きっと感情移入できるキャラクターが見つかると思うので、ぜひ劇場に足を運んでいただけたら。
そして、何か挫折を味わった経験のある人や、まさに今苦しい思いをしている人にも、ぜひ見ていただきたいです。みんなが一つの目標に向かって頑張っている姿を見たら、きっと背中を押されたように、力がみなぎってくると思うので。
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