シンガーソングライター・岸洋佑「芸能活動を一度辞めて、再び戻るなんて気持ちは1mmもなかったときに作った曲です」【インタビュー後編】

2019/10/15 08:05 配信

音楽

撮影=下林彩子


ツアーのテーマは“アイドル”


――今月25日からツアーが始まります。これまでのライブはほぼ岸さんが自身で企画されているそうですが、今回のツアーはどんなものになりそうですか?

岸:「THE ONEMEN’S」のジャケットを見ていただくと分かるのですが、今回、アイドルユニットという設定なんです。ちなみに、初回盤の5人の方は嵐さんの5人を、通常盤の6人の方はKing & Princeさんの皆さんをイメージしています。といっても、全部僕なんですけど……モザイクを15倍くらいかけたらそう見えるんじゃないかなって(笑)。そのユニット名が“THE ONEMEN’S”なんです。

――なるほど。アイドルユニットという発想は何がきっかけだったんですか?

岸:僕が出演していた「宇宙戦隊キュウレンジャ=」で一緒だった山崎大輝くんのライブを観に行ったとき、お客さんがみんなペンライトを振っていて、あの景色いいな、見たいなと思ったんです。でも、岸本人のライブじゃ見られない。誰かになりすまさなきゃ見られないなってところから着想を得ました。

――収録曲から派生したものではないんですね(笑)。

岸:曲にアイドル要素は一切ないですから(笑)。その代わり、各曲を擬人化して、それぞれをイメージした格好をしているんです。

――それを、今回のワンマンツアーで具現化する形になるんですね。

岸:今回はそれ用に衣装もちゃんと作りますし、アイドルユニットのライブとしての楽曲も作ったりするなど、かなり力を入れています。ファンのみなさんにも、すでに今回のツアーではふざけてほしいと伝えていますし。ただ、最近、自分で自分の首を絞めているのが分かってきました……。だって、全部僕ですから(笑)。

――ユニットとはいえ、ステージに立つのは岸さん1人。

岸:そうなんですよ。どうやって6人全員を同じステージに立たせたらいいんだろう?って(笑)。あと、一つ致命的な問題があって。

――と言うと?

岸:岸、踊れないっていう(苦笑)。踊れたらまだいろいろやりようがあるんですけど、僕が裏方として企画をしても、表の自分が使えなさすぎて本当に困ってるんです。自分ではアイドルとかをプロデュースするのはできそうだなって思うんですけど、もしそのときが来たら、自分は踊れないやつは絶対入れないと思うんです(笑)。だから、今困っていて……。ライブの日が来なければいいのにと思いますもん。こんなに辛いライブは初めてです(苦笑)。

――でも、楽しみですね。

岸:こういうライブをプロデューサーとして一度やってみたかったんです。大変だけど、“こういうことをやった”というのが大事だなとも思うので、だから、精一杯頑張ります! なかなかないライブだと思うので、ぜひ観に来ていただきたいです。

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