撮影は9月下旬、都内のスタジオで行われた。「ロトロック」篇のメインボーカルを務める稲垣は、自身の憧れの存在で、グラムロックの象徴として語り継がれるスーパースター、デヴィッド・ボウイを彷彿とさせる妖艶なスタイルで、ライブハウスをイメージしたセットにさっそうと登場。
ギター担当の草なぎ、ベース担当の香取、4人の外国人ダンサーを従え、3台のカメラが狙うステージの中央にスタンバイすると、観客役のエキストラから大歓声が湧き起こる。
本番前の異常な盛り上がりに、思わず照れ笑いを浮かべた稲垣だったが、いざ音楽が鳴り始めると、表情が一変。両手でスタンドマイクを握りしめながら、鮮やかな紫色の髪を振り乱して歌い、終始ノリノリで演奏するなど、今まで見たことがない激しいライブパフォーマンスを披露し、現場の視線をくぎ付けにした。
「ロトロック」篇を含む全3タイトルすべての演奏シーンで、エレキギターを担当した草なぎ。ギター歴が6年あり、今では毎日欠かさず弾いているという大のギター好きだけに、撮影中も稲垣や香取に対して、コードの押さえ方などをレクチャーする場面が。
また、普段はアコースティックギターがメインで、今回使用するエレキギターの経験は浅いことから、セッティングの合間も自らのギターを離さず、個人練習に集中していた草なぎ。
アコギとはまた違った魅力を持つエレキの面白さにすっかりハマった様子で、稲垣や香取に「みんなでバンド組もうよ」「弾き語りも楽しそうだよね」などと、うれしそうに語りかける場面も。
上空を黒い雲が覆い、土と砂と岩がどこまでも広がる荒野のセットで撮影した「ロト7」をPRする「ロトヘブン」篇。
スタッズを大量に打ち込んだレザーのヘヴィメタ・コスチュームに加えて、背中まで伸ばしたロングヘアー、あごひげ、目元や頬の汚しメークなどを施して現場入りした3人は、普段の爽やかなビジュアルからは全く想像できない別人といった感じで、現場に入るやいなや、あまりの変身っぷりと圧倒的な存在感に、周りのスタッフからどよめきが。
特にインパクトが強かったのが、メインボーカルを担当した香取が、カメラをにらみつけるように歌う寄りのカット。
わずか数センチの距離からレンズをのぞいていたカメラマンも「目ヂカラが半端ない!」と、迫力満点のパフォーマンスに驚愕(きょうがく)のまなざしを向けていた。
テクノポップがテーマの「キャリーはオーバー」篇では、今回の3タイトル中、唯一となるおそろいの衣装で臨んだ3人。
エナメル素材を使用したオレンジ色の上下スーツに、同色のシャツ、ブラックのネクタイを合わせ、「LOTO7」の文字をかたどったオリジナルメガネを着用。
また、事前に3人の頭の形を型取ったオーダーメイドのウィッグを用意して、プラスチックのような質感が目を引く独特のヘアスタイルを強調している。
本番では監督のリクエストに応じて、メインボーカルとギターを担当した草なぎ、シンセサイザーの稲垣、シンセベースの香取は、あえて演奏中の表情やアクションを極力抑えたステージを展開し、テクノポップならではの、オシャレで、シュールな世界観を演出した。
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