――舞台に2度立って、笑いを取ることの醍醐味は感じることがありますか?
速水 いや、そこまでに至ってないですね。
野津山 よく分からないですね。舞台に立っていても、どのくらい笑ってくださっているか、あまり分からない感じですね。余裕ができれば、感じられるのかもしれないですね。
速水 僕らはもう捨てるものはないから。常に背水の陣ですから。
野津山 それに、もし今回がダメでも、M-1がある限りは、あと14年チャレンジできますから(M-1の出場資格はコンビ結成15年以内)。
速水 そのうち、僕は「バリアフリー!」のギャグが印象的だった“めいどのみやげ”さん(同日の舞台に立った、父とその娘によるコンビ)みたいになるかも(笑い)。
野津山 確かに(笑い)。会場でいろんな芸人の方々と関わることができて、自分にとって貴重な経験になったなと思っています。
――M-1に挑戦された数カ月を振り返って印象に残っていること、得たものはありますか?
野津山 漫才は、おそらく声優が一番やってないジャンルじゃないですかね。イベントでやる方もいませんし。
速水 そうだね。普段は声優としてせりふをしゃべるけど、漫才をやってみて感じたのは、全く別の物ですね。漫才は話した言葉が、聞く人たちの笑いのポイントに届かなきゃ意味がないから難しいよね。
野津山 ネタ合わせをしていて、二人の間で盛り上がって面白くなっていくんですけど、「これ、本当に面白いの?」と不安に感じることがあるんです。そこが難しくて、まだまだです。
――最後に、ファンの皆さんにメッセージを。
野津山 わざわざ会場まで足を運んでくださってありがとうございます。朝から並んでいてくれたりして、すごくうれしいです。結果は分かりませんが、これからも応援してくださるとありがたいです。
速水 結果はどうあれ、1回戦、2回戦とチャレンジする姿を見ていただけたことが、僕は幸せで。普段は、どちらかと言うと、カッコいい自分や上手な自分を見せるために仕事をしているんですけど、決してそうじゃない、むしろダメダメなところも見られてしまう。僕にとってはすごく新鮮だったし。これからはもっとナチュラルな表現の中で、いろんなものを皆さんに見てもらって、これからも応援していただけたらありがたいと思っています。
2回戦直後に胸中を語ったくれたラッシュスタイルの2人。2回戦敗退の結果を受けて、二人のコメントが到着。
速水は「1回戦の後、漫才のアプローチに実は悩みました。他の出場者のスタイルを見て、(二人で)もっとせめぎ合いをして、ネタ作りをしてきました。ただ、すごく前向きにやってきたので、後悔することはないですね」とコメント。
野津山は「作ってきたものをちゃんと出せたと思います。あくまでも僕たちは初心者なので、前回よりも会場も大きくて、お客さんの“笑いのシャワー”を浴びれて、気持ちよかったです」と戦いを終えた感想を語る。
今大会の注目コンビ・ラッシュスタイルは敗れたが、「M-1グランプリ2019」の戦いはまだまだ続く。
昨年のファイナリストである和牛、ミキ、かまいたち、トム・ブラウンの他、三四郎、四千頭身など若手芸人が年末に行われる決勝の舞台を目指して、しのぎを削っている。
今年も“M-1”から目が離せない!
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