ボクシング主要4団体の世界チャンピオンや世界ランカーによる、真の世界一を決めるトーナメント「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)」決勝が、11月7日(木)に埼玉・さいたまスーパーアリーナで行われ、バンタム級決勝「井上尚弥vsノニト・ドネア」などの模様をフジテレビ系で生中継。
試合への期待を、当日ゲストの香川照之、MCの中村アン、そして“FUJI BOXING応援団長”のビートたけしが語った。
井上尚弥選手は、世界ボクシング協会(WBA)と国際ボクシング連盟(IBF)の世界バンタム級王者で、ニックネームは“モンスター”。
2012年のプロデビュー後、18戦18勝(16KO)と驚異的な強さを誇る日本プロボクシング界のエース、そして世界で最もインパクトを与えているボクサーの1人だ。
WBSS初戦を右ストレート1発で初回KO勝ちし、準決勝ではIBF王者のエマヌエル・ロドリゲスを強烈な左フックとボディブローで2回TKOに沈めた井上。
圧勝劇が続くあまり「井上選手に勝てるボクサーはいるのか?」という議論が、世界のボクシング評論家の間で巻き起こっているが、「井上選手に勝てる可能性のある選手」こそがキャリア45戦、井上尚弥選手の3階級を上回る世界5階級制覇を達成しているノニト・ドネア選手となる。
ドネア選手の武器は、一瞬で相手の戦闘能力をゼロにしてしまう左フック。井上尚弥選手がドネア対策の第一歩として「ディフェンスの強化」に取り組んでいる事実が、ドネア選手の爆発的な攻撃力を証明していると言える。
8月下旬、記者会見で顔を合わせた2人。井上尚弥選手は「このトーナメントが始まるとき、1番やりたかったのがドネア選手」と対戦を歓迎し、ドネア選手は「ナオヤは驚くべき、恐るべきファイター」と井上尚弥選手を高く評価。
世界屈指の実力同士が待ち望んだ1戦が、さいたまスーパーアリーナで実現する。
同日は、2018年12月に世界タイトルを獲得した井上尚弥選手の弟・井上拓真選手が、先陣を切ってリングに上がる。肩書きに“暫定”の2文字がつく井上拓真選手は、正規王者のノルディーヌ・ウバーリ選手に勝利し、正真正銘の世界チャンピオンの座を狙う。
対戦相手のウバーリ選手は、アマチュア時代に2度オリンピックに出場し、世界選手権では銅メダルを獲得したサウスポー。アマチュアで培ったテクニックを土台に、プロで攻撃的なスタイルを身につけ、デビュー以来16勝無敗(12KO)の戦績を誇っている。
記者会見の後、父である井上真吾トレーナーは「今のままでは勝てない」と発言。キャリア最大の正念場を迎えている井上拓真選手だが、「スピードは、自分の方がある。いろいろなパターンを想定して、練習している」とウバーリ攻略に自信を見せる。
この日、井上尚弥選手と井上拓真選手がそろって勝利を飾れば、井上兄弟が主要4団体のバンタム級王座の内、3団体を制し、兄弟で4団体のベルト独占という偉業に王手を掛けることになる。
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