「冴えカノ」劇場版でついに完結! 松岡禎丞「ファンの全ての思いをくみ取った最終話です」<インタビュー・前編>

2019/10/25 18:00 配信

アニメ

何かを決心したような表情の倫也(C)2019 丸戸史明・深崎暮人・KADOKAWA ファンタジア文庫刊/映画も冴えない製作委員会


まさか次が劇場版で来るとは思っていなかった


──いよいよ「冴えカノ」の劇場版が公開されますが、初めて映画化されると聞いたときの心境は?

松岡禎丞:テレビシリーズの第2期が終わったとき、きっと続きはあるだろうなとは思いましたが、それはテレビの第3期という形でやるのかなと思っていたんです。まさか次が劇場版で来るとは思っていなかったので、正直驚きましたね。

で、どこまで続くんだろうと思っていたら、「今回で終わりです」と聞いて、「ええっ!?」となりました(笑)。完結までのストーリーを映画の尺で全部やるんだと考えたときに、一体どうなるんだろうと。

だから実は、期待半分、不安半分だったんですけど、いざ台本を読んでみたら、「うまく落としたなあ」という感じで。本当に、テレビシリーズから地続きでラストまで持っていくという、ある意味で一番きれいな終わり方かもしれないと思いました。

──「うまく落とした」とのことですが、今作のストーリー展開はいかがでしたか?

松岡:「冴えない彼女の育てかた」というのは、 blessing software(※主人公の倫也が同人ゲーム制作のために立ち上げたサークル)が作るゲームの名前でもあるんですけど、今回の劇場版には、「冴えない彼女の育てかた」という作品のタイトルの意味が、全編に込められているんじゃないかなと思いました。

恵という普通の女の子が、ちょっと特殊な男の子である倫也と仲良くなり、倫也は恵を、自分が作るゲームのメインヒロインにする。これって傍から見たら、誰もがうらやむような人生だと思うんですよ。普通じゃない男の子と普通の女の子が出会って、一緒にゲームを作りながら、いろんなヒロインたちと、時にはネチネチ、時にはバチバチとバトルをして(笑)。いろいろとありつつ、結果的にものすごく爽やかに物語が終わっていて、すごくよかったなと思いました。

「まさか次が劇場版で来るとは思っていなかった」と驚きを語る松岡禎丞