SKE48の全国ツアー長野公演は“少し先の未来”に向けた試金石<コラム>

2019/10/27 11:00 配信

アイドル

SKE48が全国ツアーの長野公演を行った(C)2019 Zest,Inc.


10月22日に長野・ホクト文化ホール 大ホールでSKE48の全国ツアー「SKE48 47都道府県全国ツアー“令和元年再開”~機は熟しすぎた!?~」が開催された。

出演は井上瑠夏、杉山愛佳、仲村和泉、松本慈子、大芝りんか、片岡成美、惣田紗莉渚、水野愛理、鎌田菜月、佐藤佳穂、西満里奈、野々垣美希、福士奈央、青海ひなの、赤堀君江、田辺美月の16人。

最も先輩となるのが6期生の鎌田という、若手中心のメンバー構成。見たときにはまず「誰がセンターをやるんだろう?」と思った。

また、野々垣は11月末での卒業を発表しているが、先輩メンバーが卒業したら、このメンバーが“若手”ではなく“主力”として、ステージに立つことになる。

そんな“少し先の未来”の萌芽を見てみようということで、今回は取材へ向かうことを決めた。

立ち替わるセンターの中で印象的だったのは惣田紗莉渚と井上瑠夏


1曲目は井上瑠夏をセンターに「未来とは?」(C)2019 Zest,Inc.


結果から言うと、セットリストはユニット曲ブロック以外、9月16日に行われた同ツアーの福島公演と同様で、センターも福島公演と同じく、曲ごとに異なるメンバーが立った。

そんななか、惣田紗莉渚が公演全体を通してインパクトを残した。今回メンバーの中で、年齢で言うと最年長となった惣田は、ユニットブロックではソロ曲の「夜風の仕業」を担当。

少し前にカラオケで歌う動画がファンの間で話題になったりもしたが、今回もその自慢の歌声を存分に響かせて歌い上げ、さらに「意外にマンゴー」「いきなりパンチライン」「パレオはエメラルド」ではセンターに立ち、色とりどりのパフォーマンスを見せた。

一方、ユニットでは西満里奈、赤堀君江と共に「天使のしっぽ」を歌った井上瑠夏は、1曲目の「未来とは?」と本編ラストの「無意識の色」でセンターに。“遠くない未来”という点で言うと、それを少し感じたのは井上センターのこの2曲だろうか。

MCでは、鎌田菜月松本慈子が仕切る場面が多かったため、この2人が今回の公演で座長の役割を担っているのかなという印象を抱いた。

「FRUSTRATION」披露の様子(C)2019 Zest,Inc.


また、今年SKE48は運営会社がゼストに変わり、同社の「Zest Entertainment School」が10月に開校。そこには「ダンスプログラム」だけでなく「ヴォーカルプログラム」も用意されている。

それが関連しているかは分からないが、今回のステージは「ヴォーカル」に、これまでとの違いを感じた。

SKE48は「ダンス」をグループの特色に挙げてきて、ファンも“パフォーマンス”と聞くとダンスをイメージすることが多いが、今後、SKE48の“パフォーマンス”には「ヴォーカル」も強く求められるようになるのではないだろうか。