――禎司は「一瞬で心を開けると思った」女性と出会います。小林さんはそういう出会いがありましたか?
EXILEとの出会いは、そうだと思います。AKIRA(EXILE/EXILE THE SECOND)と最初にダンスチームを組んでいて、その人間性にほれて。ざっくり言うと、後輩の僕にもメールが敬語だったり、常に相手のことを気遣っていたり、一番最初に泥をかぶることをいとわない人。
そんなAKIRAに「何でそんなことをしているんですか?」って聞いたら、「HIROさん(EXILEリーダー)のまねしているだけなんだよね」って。そんなにすがすがしく言えるのかと。じゃあ、HIROさんってどういう人なんだろうっていうところから、身を預けるまでになったんですよね。
――EXILEは大きな分岐点だったんですね。
人に魅(ひ)かれて道を選んできているし、最後の最後に分かり合える人を求めているからこそ、どんどん進んでいっている。これからも垣根にとらわれることなく、物を作っていく、表現していくっていうのは続けていきたいし、これだけ応援していただいているからこそ、挑戦していきたいです。
ダンサーとしてのピークが訪れている中で、踊り続けて同じ価値を届けられるのか、返せるのかっていうのは、プロである自分が一番分かっているので、だとしたら進化していかないといけない。
――11月10日で35歳になりますが、ダンサーとしての引き際も考えているんですね。
ダンスの延長線上で芝居を見つけたので、これだったら自分の肉体が衰えても、日々の経験が重なれば重なるほどできる。だとしたら、ピークのダンスに負けない価値がみなさんに提供できるかもしれないし、もしかしたらこれが僕の進む道なのかもしれないと。今作で、スタートラインに立ったような感じです。
文=伊藤雅奈子
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