米HBOアジアが贈るホラーアンソロジー「フォークロア」シリーズのQ&Aセッションが10月30日、「第32回東京国際映画祭」で行われ、日本から齊藤工(斎藤工)監督、主演の北村一輝、インドネシアからジョコ・アンワル監督が登壇。俳優デビュー前の齊藤が北村と交わした約束などの秘話や、日本映画界への要望が飛び出した。
「フォークロア」は、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、シンガポール、タイというアジア6つの国の監督が、それぞれの国や文化や社会の中で培われてきた伝承(=フォークロア)をテーマにホラーを製作。
「ゲーム・オブ・スローンズ」で知られるHBOがアジアで展開するHBOアジアのオリジナルアンソロジーシリーズとして世界各国で放送されている。
監督としてこの企画に参加した齊藤は「20年前、この業界に入って初めての現場が、北村一輝さんの撮影見学でした。それが今回主演と監督として一緒の作品を撮ることができてうれしいです」とコメント。
北村も「今“監督”がおっしゃったように、20年前、工くんが俳優になる前に出会って、『いつか映画を作りたい』と言うので『あぁ、じゃあその時は呼んでよ』なんて軽く言ってたことが、まさかかなう日が来るとは」と感慨深げ。
2018年の齊藤の監督作「blank13」を見たというエリック・クー監督が、自身の監督作「家族のレシピ」に俳優として出演した齊藤に、製作総指揮を務めるこの企画に誘ったという。
齊藤は「アジア各国を代表する監督が集まって映画を作るなんて、スポーツのアジア予選みたいだと興奮して二つ返事でお引き受けしました」と楽しそうに振り返り、題材とした畳について「英語訳がない『TATAMI』という言葉の強みと、藁人形と同じように、い草や藁にくぎを刺して完成する、しかも何本も…というところから着想を得ました。この藁人形は撮影用に200体作ってもらったんですけど…」と笑顔を見せた。
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