第32回東京国際映画祭が11月5日に閉幕。東京・有楽町でクロージングセレモニー後のコンペティション部門審査委員会見・受賞者記者会見が行われ、審査員長を務めたチャン・ツィイーの他、足立紳監督ら各賞受賞者が代わる代わる登壇。選考理由や受賞の喜びを語った。
「オープニングでレッドカーペットを歩いたのが昨日のよう」と振り返ったチャン・ツィイーは、「かなりハイレベルな映画祭。コンペティションの14本は多様で、芸術性だけでなく『喜劇 愛妻物語』や『動物だけが知っている』などのコメディーやドキュメンタリーもあり、脚本の完成度も役者のパフォーマンスも素晴らしくリッチなセレクションでした」とコメント。
グランプリを受賞した「わたしの叔父さん」について、決め手を問われると「その答えはとても簡単です。満場一致で“一番いい映画”だったからです」とし、かなり議論を重ねたが「カンヌはコンペティション部門の審査員が9名で、東京国際映画祭は5名。ケンカも少なく、ここで出会えた人々とかなり仲良くなれました」と感想を語った。
東京国際映画祭が世界の中で存在感を増すためにどうすればいいか、という質問には「大事なのは何よりも作品です。どんな作品が参加し、どんな作品を世界に推薦するか。われわれは『どうしてこの作品ですか?』『どうしてこれだけ多くの人が見るのですが?』ということをいつも考えています」と回答。
続けて「この映画祭がどんなキャラクター(性格)なのか、どんなカラーなのか、どんなDNAと歴史を持っているのか、どんな視点を掲げているか…どの映画祭もそれが大事。世界の国際映画祭の中でのポジションを獲得できることを願っています」とまとめた。
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