世紀の一戦を目前に控える中行われた、井上尚弥、ノニト・ドネア両選手の記者会見では、ドネアが「ここまで大変素晴らしい経験をさせてもらったと思っています。そして、決勝まで来られたことはファイターとしての誇りですし、東京で対戦できることをうれしく思っています」と、ここまでをふり返っての心境を告白。
WBSSの決勝を迎えることについては、「井上尚弥選手と対戦できるという事実が、私を特別な気持ちにさせており、大きなモチベーションになっています。
今までたくさんの栄光を手にしましたが、プロとしての活動を続けていく中で、そういったモチベーションは必要なものです。井上選手も、集中力を持ってこの試合に挑んでくると思います。
彼は“世代交代”という言葉を使っていますが、自分は“世代交代の前に立ちはだかる大きな壁”だと思っています」と力強く語った。
一方、試合を前にした今の心境を聞かれた井上は、「このトーナメントが始まって1年が経ちますが、いよいよこの舞台まで来たな、という思いがあります。
そしてこの決勝をドネア選手と戦えることは、自分にとって一番望んでいた形なので、楽しみな気持ちでいっぱいです」と、試合に対する喜びをコメント。
続けて「自分が日本代表を背負うつもりでやっていますが、この決勝に勝てなければ今後日本人選手がここまで上がることはできないだろうと思っているので、自分が突破口としてトーナメントで優勝し、この先見てみたい景色に向けてがんばりたいです」と、決勝への意気込みを語った。
この試合でどんなボクシングを見せてくれるのかという問いに対し、ドネアは「自分自身の力を最大限に信頼することを今までの経験から学びました。
そしてこの試合の鍵となるのは、的確な戦略を立て、それを遂行すること。また、相手の動きに適応していくこと。この適応能力が大切になってくると思います」と口にする。
井上は「体調はすごく良いですし、自分の最大のパフォーマンスが発揮できると思っています。準々決勝、準決勝と最高の形で試合ができているので、決勝もそれと変わらないパフォーマンスを見せたいと思います」とコメントした。
また、「ドネア選手のボクシングはプロに転向する前からずっと見てきたもので、自分にとって憧れの選手の1人でもあります。彼と決勝で戦えることを誇りに思って、“世代交代”を確実に成し遂げるだけです」と宣言。
さらに、「KOでも、判定でも、どちらに転んでもいいように準備をしてきているので、すべてに対応できると思っています」と、終始自信をみなぎらせていた。
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