――今回のドラマは連続テレビ小説「カーネーション」(2011年)などで知られる渡辺あやさんが脚本を手掛けられていますが、脚本を読んでの感想を教えてください。
どういう話にするかという打合せの段階で1度お会いしたのですが、有名な文豪の日常の会話に触れないといけないというところに難しさを感じられていたようです。
僕も、上海での4カ月間に渡る長い旅において日常を感じられる部分は欲しいと思っていたのですが、有名な文豪のプライベートを勝手に分かりやすく作るわけにはいかないですからね。
でも、渡辺さんの脚本はそこが絶妙な具合で表現されていたと思います。
――ほぼ全編中国ロケで撮影されたと聞きました。100年前の上海がとても美しく描かれていましたが、高精細の8Kで撮影されていることも話題ですね。
僕も8Kの映像を初めて見たんですが、すごいですよね。今回は100年前の上海を描くということで8Kが映える物語だと思っていたのですが、期待以上でした。光が水たまりに反射しているところなど、本当に細かい部分まで映し出されていたと思います。
――100年前の上海を再現したオープンセットに入られたときの感想は?
すごく細部にまでこだわっていて、小道具も100年前のものがそろえてありました。芥川が着ているスーツも100年前にあったであろう生地を探して仕立てたものでした。
――着心地はいかがでしたか?
撮影が梅雨時で湿気がすごかったんですが、通気性がなくて暑かったです。そういう意味では最悪でしたね(笑)。でも、それを着ると自分が100年前にタイムスリップしたような感じで、当時の人になれた気がしました。セットもそうですが、気持ちを作るうえでは助けてもらったなと思います。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)