――ここ数年、お互いの“老い”をいじり合う場面も増えてきたようですが、年齢を感じる瞬間はありますか?
遠藤:収録に入ってしまうとそうも言ってられへんけど、今年初めてかなぁ。スタートする前に自分の衣装の中に老眼鏡を用意したのは。
田中:みなさんトイレが近くなってますね。仕掛けがない時間に誰かしらがトイレに行っていて、同じ場所にいるはずなのになかなか5人がそろわないとか。
――年齢とともに積み重ねられてきた「ガキの使い」は、ご自身にとってどんな番組でしょうか。
遠藤:娘がもう高校生なんですけど、僕らが10代の女の子たちに認知してもらっているのはこの番組のおかげだと思います。まして大晦日の放送はより多くの人が見ていますし。再婚して3歳と2歳の子もいるんですけど、そんな小さい子たちでも「アウト―!」「お尻ペンっ!」みたいなことが分かっていますから。僕らにとっては絶対に足を向けられない番組です。レギュラー放送は毎週水曜日が収録日なんですけど、いまだに前夜から緊張感があります。
田中:ココリコは23年間お世話になっているんですけど、やっぱり毎週、緊張します。毎回実験的というか“見えない笑いへの挑戦”だからやと思うんですけど、まずそういう番組がなかなかありませんよね。毎週収録の後、松本さんを中心に演者とスタッフで企画会議をするんです。そうやって作る番組自体、もうほとんどないんじゃないかな。すごい貴重やと思います。
方正:僕はもう30年、よく言うてますけど2回目から参加させてもらっています。この番組は僕のテレビ史ですね。世間的に見たらダウンタウンのテレビ史の中にあるんでしょうけど、僕の中では僕自身のテレビ史で、やっぱりテレビの仕事の中では一番大事やと思ってます。
――そんな番組に対し今後期待することは?
方正:ダウンタウンさんの脳内を具現化した番組で、僕たちはそこに乗せてもらっているわけやから、ダウンタウンさんがどうしはるかってところですね。僕らとしては一生懸命にやらせてもらうだけです。
――長く続く中で、浜田さんと松本さんの変化を感じる場面はありますか?
方正:変わらないんですよ。「今から売れたんねん!」っていうのがいまだにあるから、それが本当にすごい。ものすごいお金を持ってはるやろし、もう今さら何をすることがあるんやろ?って思うけど、「今から行ったんねん!」っていうのがちらちら見えるんですよ。二人ともね。それが本当にすごい。二人とも仕事に対して真面目です。そして仕事が好き。尊敬できますね。僕がダウンタウンさんのように一番上の立場やったら、いろんな場面で「はいここまで」「もう走らへん!」って絶対に言ってしまいますから。そこをちゃんとやり切る。素晴らしい!
遠藤:例えばレギュラー放送の中で、いろんなお店のメニューを全店舗巡って食べつくすという企画があるんですけど、僕らぐらいでも変に計算して「次の店舗で終わりかな?」と考えてしまうダメなところがあります。でも、お二人は行きますからね。「ここをクリアしてもう一軒行ったろ!」って。
田中:ほんまにね。僕らがそんなことを考えたらアカンって思うわ。
遠藤:そうそう。教えていただいている感じやね。限界を作らないお二人はほんまにすごいと思います。
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