――少し大人なステージになっている感じを受けたというか。
「そうですね。「紅蓮華」をすごくいいタイミングでリリースさせてもらったのもあって、自分の中で、自分の魅せ方というものへの新たな感覚が宿ったというか。ずっとキュートでなくちゃいけないっていう固定概念がなくなったというか。違う可愛らしさや女性らしさとか、違う美しさをつくっていってもいいんだなって、「紅蓮華」をつくって思ったんです」
――そうね。今までは背伸びしてしか届かなかった場所が、自然な場所になってるっていう感覚というか。そこは一つの成長の証だよね。そういう変化はプライベートや考え方の変化にも繋がっていたりするの?
「あると思いますね。今まで興味がなかったものにすごく興味を抱くようになったり」
――例えば?
「ヒールに興味を持つようになったんです!」
――ヒール?
「そうそう。ハイヒールのヒール(笑)」
――スニーカーの人だったのに!
「そうなの(笑)。ちょっと大人な気分になれるというか。自分の中でも、大人になろうという想いが芽生えているのかもしれないなって。まぁでも、実際いい大人なんですけどね(笑)。でも、大きな心境の変化としては、大人になる怖さがなくなったんですよね。昔は、大人になるということは、自分がなくなっちゃう気がしてすごく嫌だったんだけど、冷静に見て見たら、自分が好きなものや、やりたいことも、この年齢だからこそ見合う感じのものも多かったなって感じるようになって。そう思うようになったら、大人になるということが自然に受け入れられるようになったんです。“LiVE is Smile Always〜紅蓮華〜”の中で、影絵のような演出で魅せた、ちょっとセクシーなシーンがあったんですけど、そういう演出も、昔は頑張って背伸びしてやっていたところがあったというか…。大人が観たら、ちょっと恥ずかしくなっちゃうような感じのことが、今の年齢になったら自然と出来るようになっていて。やりたいことと、自分の年齢的なものが追いついてきた感じなんですよね」
――いつぞや「DOCTOR」の演出で骸骨の模型と絡み合った演出をした時は、ちょっとドキッとしたというか。
「アハハハ。学校の理科室にあるような骸骨の模型を借りてきて、「DOCTOR」でセクシーに絡んだやつですね(笑)。そうそう。あの時は、みんなから言われましたね。まだ子供っぽかったから、みんなをハラハラさせちゃったというか」
――そうね(笑)。でも、今回の“LiVE is Smile Always〜紅蓮華〜”の中での演出は、すごく美しかった。
「ありがとうございます! そう言ってもらえると嬉しい。和のテイストも、子供の頃は全然好きじゃなくて。アメリカンなテイストが好みだったから」
――外国かぶれしててね(笑)。
「そそそそ(笑)。キャンディやポップコーンとか、そういうポップなものが好きだったし。けど、最近すごく和物の魅力がわかってきたんですよね。あのね、中学生の頃の修学旅行では、神社の良さがまったくわからなかったけど、今は神社の良さがめちゃくちゃわかる感じ! 本当の美しさや、素晴らしさがわかるようになってきたんですよね。その美しさを自分の中で感じられた時、自分がすごく大人になった気がしたんです。大人になったというか、洗練されたなって感じがしたんです。日本という国に生まれた特権でもあって」
――そうだね。奥ゆかしい美しさというかね。
「そう。その味わい方、嗜み方が、楽しめるようになった気がしてます。そういう意味でも、今年最後のリリースとなる「unlasting」は、また新たな魅せ方になるんじゃないかなと思いますね」
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