TPDの東京ワンマンライブがない半年間、全くライブに行かなかった、といえばうそになるが、ここまで“ホーム”の安心感、そして始まる前のワクワク感が得られる場所はなかった。
冒頭の話に戻るが、「待ちに待った」という言葉を28回くらいこの後も使ってしまうかもしれないが、それくらい待った。
図々しいことは承知ながら、2018年秋から2019年3月まで月1回ペースで渋谷ワンマンがあっただけに、ここ最近は休日のたびに「なぜ今週はTPDの現場じゃないんだろう…」と枕を濡らしていたとか。
それはさておき、そのくらいのテンションで待っていただけに、フライングで開場時間前には会場に到着してしまって、時間をつぶすのに某ビューティーインフルエンサーでおなじみの建物をフラフラしてしまったほど。
そして開演直前、耳を疑った。“影ナレ(アナ)”の声がどうにも数日前に中野で聴いたあの声なのだ。
そうライネスたん…じゃなくて、サブリーダー・浜崎香帆のそれ。相変わらず聖母のような聞きやすい声で、ちょっぴりおちゃめに、テンションもやや高めに場内アナウンスをし、会場を温めると、クリスマス感のあるシャンシャンが聞こえたのもつかの間…カッコイイ系のダンスナンバーが会場を覆う。
どこか見覚えのあるダンサーたちが現れ、それぞれバッキバキの踊りを見せると、最後にセンターポジションの空いたところにわれらが橘二葉が収まり、いつものふたぁさんとは違う、オトナな衣装にメーク、表情で踊り出す。
いよいよ“F-Project”のお披露目だ。その後いったんステージからいなくなったメンバーたち。
F-Projectの選考、この場に至るまでのメーキング映像のようなものがスクリーンに映し出され、今度はF-Projectのイメージカラーなのか、ブラック系の衣装で再び現れる。
さらにバッキバキのダンスをK-POPサウンドに載せて決め、会場を「F-Project…カッコイイ!」で包んだ後、MCタイム。
さぞかし、クールにマイクパフォーマンスを決めるのだろうなとドキドキしていると、いつもの橘二葉がそこにはいた。
「皆さんこんにちは~。今回ですね、F-Projectの初お披露目に来ていただいてありがとうございます! 皆さん盛り上がってますか?」とゆる~いノリで語り出すと、観客も安心したのか頬のゆるみが止まらない様子。
続けて「F-ProjectはMCを挟まずにダンスだけを踊るっていうグループというかプロジェクトなんですけど、今回初お披露目ということで、こういう形でMCを挟ませていただいています」と説明しつつ、「こういうところで長々と話すのもあれなんで、早速次の曲にいきたいと思うんですけど」と、この辺はTPDの末っ子らしい奔放なトークを展開し、会場をさらに沸かせる。
その後も「次の曲でやってほしい振付があるので、皆さんに今からレクチャーします。本当に簡単な振り付けなので、やってほしいです。まず、両手を銃にして、左手、右手、バンバンバンってやってほしいです」とファンにレクチャーし、いざやってもらうと「おぉ~いいですね! いい感じじゃん(笑)」とうれしそう。
「次はちゃんと“できてないか”見てるからね!」となぜかできていない前提で話を進めつつ、「さて、振付講座は以上。早速次の曲にいきたいと思います」とマイペースに事を進め、二葉先生も大好きでワンマンライブにも行ったBLACK PINKの「DDU-DU DDU-DU」へ。
ただ…、こんなことを言ったら二葉先生の授業で単位をもらえないかもしれないが、振りは簡単かもしれないけど、入るタイミング超難しいだろ。
結構皆さん、入るタイミングを逃し「ここだった!」って顔をされていたような。
まあ、それも含めて二葉先生の魅力。ちょっぴり攻めた楽曲が多かったし、ダンサー全員バッキバキの腹筋でキレッキレのダンスを決めるクールな空間だったけど、二葉先生のおかげで心清らかに見守らせてもらった。
さながら身内の子がコンクールなどに出て発表するのを見ている感覚というか。それにしてはレベル高過ぎて、ダンスについて評することは私のようなただのボンオドラー(盆踊り人)にはちょっと無理っす。
それはともかく、F-Projectを支えるコレオグラファーの林希先生、MADORi先生が会場で時に厳しいまなざしで、時に優しいほほ笑みで見守っていて、そういう関係性も含めてほっこりしたお披露目となった。
個人的にAyu、YUI-sh、Satsuki、mana、yui、AikAときて、Futaba Tachibanaのときの楽曲が「BURN ME OUT」だったのがちょっとうれしかった。
嵐のように去って行った7人。F-Projectのお披露目としては、最高のスタートを切ったのではないだろうか。
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