一転してかわいらしいイントロから6曲目は「現状打破でLove you」。真夏の横アリ以来、久しぶりにじょにーの歌い出し評論家の出番だなと勝手にウキウキしていたら、予想をはるかに上回る滑らかで清らかな歌い出し。
歌声はもちろんウエーブがかったロングヘアをなびかせ、そんな笑顔を向けられたら、どれだけ怒っている人でも瞬間でひとめぼれしちゃうはず。
その他、「NPP2020」から今回のシブゲキ公演まで年始3つのライブを見て思ったのが、いさきの表情が豊かだなと。
どちらかと言えばクールに司令塔としてバランスを取るタイプなイメージが勝手にあったけど、笑顔で前に出る積極性、自信にあふれたボーカル、そうか、子(ねずみ)年が始まったからミカエルさんが櫻井にパワーを与えているのだな。
そんなことを思いながらはにかんでると、7曲目にドライブチューン「Honey! Come Come!」が流れてきた。
イントロが流れるや否やドライブに行きがちな高嶋が何かを発見したような演技をし、橘が「皆さん一緒にクラップお願いしま~す!」とかわいらしくおねだり。恒例のイサキカットインも飛び出し、全員のガオガオポーズも破壊力抜群。
それに「はにかんでる~」というシンプルなワードをこんなにおしゃれに歌えるのは世界広しといえども、われらがリーダー・高嶋師匠以外いないのではなかろうか。
曲が終わり、唐突に脇から「2020年のTPDの目標をあいうえお作文で発表します!」という宣言があり、脇、高嶋、上西から「おしょうがつ」の「お」「し」「よ」についてのワードが発表された。
「オチはあとの3人にお任せしまーす」という言葉をきっかけに、櫻井、浜崎、橘が大きめのカラフルパーカーをまとって登場してきた。
ぐーちょきぱーの「HENACHOKO-DaNCE」をノリノリで自由気ままに歌いながら、曲中に先ほどの「あいうえお作文」完成形を披露。
「『お』こらず」「『し』んねんを」「『よ』かれと思って」「『う』まれたてのように」「『が』っつこーぜ」「『つ』ぎのステージへ」と、「あいうえお作文」の定義とは?と問い詰めたくなる文言を公開しつつ、浜崎の「皆さん、2020年もよろしくお願いしま~す!」できっちりオチをつけ、この3人だからこそできるGCPの世界を表現した。
続いては、イントロが流れるとそこはもう赤の流星の世界だったでおなじみの上西&脇による「Into The Night~夜に落ちて~」。
赤の流星としてもいろいろな場所で経験を積んできた2019年を経て、ブラッシュアップを重ねてきた歌声、そしてコンテンポラリーダンスの表現力、2人の信頼感、それらの相乗効果…。1mmも顔を下に動かしたくないくらい見入ってしまった。
その次は高嶋のソロかなと思っていたら、高嶋・浜崎による「Linger」だ。
トレンチコートでそろえたポニーテールのツインボーカル。もはやツインテール(違う)による極上の歌声が会場を包みこみ、自然とオレンジ&イエローのペンライトが優しく揺れた。あまりにもぜいたくな時間だ。
聞かせるバラードの後だからか、その後再び全員集合した11曲目「TIME」のイントロはいつも以上に激しい印象を受け、一気にギアを上げて後半戦に突入。
その後は見るからにビリビリしそうなイントロから「SLASH DANCE -Rearranged ver.-」。さらには13曲目の「FREEDOM」では、「後半戦、みんなまだまだ声出せますよね~!? 私たちに付いて来てください!」という高嶋の呼び掛けに、大きな声援で返すファン。
ダンスはもちろんだが、よくかまずに早口で歌えるなぁと歌にも感心しつつ、「ハイ!ハイ!ハイ!」に合わせてシブゲキが揺れる振動の心地よさに身をゆだねていると、「ただいま!!編」と同様に14曲目に配置されたスピードスター「Jumpin' Up!」でますます心が揺さぶられていく。
前日、「あけおめ!!の方が激しいですよ!」とメンバーが言っていた通り、まだまだ止まらないTPDたち。
続く「DREAM TRIGGER」は、アクロバティックな振りや意志の強さを感じる曲の格好良さもさることながら、脇がいろいろなファンに狙いを定めてスマイルのトリガーを引いていた姿も印象的。
そして16曲目の「SURVIVAL!!」では、浜崎がどこまで体を反るんだってくらい後ろに反り返りながら「ラストスパート、まだまだいくぞ~!」と力いっぱいに声を張り上げ、高嶋もそれに触発されたか「アウェイ上等!」を原型とどめない程度に激しくシャウト。そのまま6人はノンストップで駆け抜け、本編ラストソングの「RAISE YOUR HANDS」へ。空に歓声が届くくらいの一体感で、終わる頃には自然と大きな拍手がステージに向けられていた。
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