――番組が始まった当初から、これほどの人気番組になる手応えはありましたか?
所:ないです(即答)。こんなにも“ポツン”という言葉が一人歩きしだし、多くの皆さんに見ていただけたりするとはね。世の中に「ポツンと」という言葉がこんなにも浸透するとは思いませんでした。
ただ、当初からこうした暮らしや人生観があるんだな、と感じられた楽しさはありました。
そもそも日本中に“ポツンと一軒家”って少ないじゃないですか。それがテレビの視聴率につながるというのは、気になっている人がたくさんいたってことじゃないでしょうか。
林:視聴率に関して言うならば、前身の番組が非常に苦しみましたので、でもその中からご支持いただける企画が出てきたという感じですが…。
自分だったらこういう企画は絶対に立案できないですね。山の中でポツンと暮らす人に話を聞いて何が面白いんだろうって思いますから。
所:確かに、日曜のゴールデン番組にしては地味だよね。
林:ええ、でもこういう企画を出してくれたスタッフさんがいるわけで、素直に尊敬します。このコンセプトを実現するために日々走り回っているディレクターさんにただただ感謝ですね。
所:そうですね。あとは現地に行くディレクターさんが丁寧な言葉遣いなので、そこも人気の要因でしょうね。
林:これは聞いたところによる話なのですが、ロケへ行っても空き家になっていたりと空振りが多く、放送まで至らない映像をたくさん撮っている中でも、常ににこやかにロケに臨んでいて、ありがたいなと思いますね。
――今後に期待することは?
所:まだまだ“ポツンと一軒家”はたくさん日本にありますから。人生観は人それぞれあることを考えると、「片っ端から一軒家」でもいいんじゃないかなと(笑)。一軒一軒話を聞いていったらきっと面白いんじゃないかなあ。
林:そうかもしれないですけど、“ポツンと”だから番組になったわけで(笑)。
所:いやいや番組のファンの皆さんは普通の一軒家も見たいと思います。
林:そうしたら毎日、放送できますよ。
所:そうです!だってみんな人生長く生きてるんですから、面白い話があるんですよ。
林:確かにそうですね。
所:私がひとつ聞きたいのは、何が人生でつまらなかったか。今後は長生きしている方に残念だったことを聞いてほしいですね。
林:確かにそこも気になりますね。番組の今後についてですが、私自身はこのままでいいな、と思っています。
奇をてらうことなく、ディレクターさんが地道に一軒家を探し、丁寧に取材させてもらい、そこで暮らす皆さんの生の声を伝えてほしいと思います。
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