'88年12月10日、突如として結成が発表され、たった2年弱という短い活動期間ながら今なお語り継がれている、吉川晃司と布袋寅泰によるユニット・COMPLEX。この伝説のユニットが7月30日(土)、東京ドームにて東日本大震災の復興支援を目的としたチャリティーライブを行う事が決定した。
デビュー曲「モニカ」以降、ヒット曲を連発していた吉川と、伝説のロックバンド・BOφWYのギタリストとして活躍した布袋が組んだ夢のユニットとあって、'89年4月に発表したデビューシングル「BE MY BABY」は大ヒット。2年間でシングル2枚、アルバム2枚を発表し、2度の全国ツアーを敢行。なお、リリースした全ての作品でオリコン週間チャートの1位を獲得している。そして、'90年11月8日の東京ドーム公演を最後に活動を休止。猛スピードで駆け抜けた2年間だったが、その音楽性やビジュアルは強いインパクトを残しており、活動休止後も多くのファンに支持され続けている。
今回のライブは、3月11日に発生した東日本大震災の被災地への支援はもちろんのこと、“被災地以外の方々が、もっと元気になって支えていくことが必要で、その活力を与える力に今こそなれる”と信じた二人の決断によって実現する運びとなった。ライブタイトルは「日本一心」。これは、書家の紫舟氏が震災後の3月20日に自身のサイトで発表した作品で、「“多くの人たちが心を一つにすること”ができれば、きっと日本は成し遂げられる」という意思が込められている。
吉川は自身の公式サイトに「俺が歌う。」と題して次のコメントを発表。
「震災以来俺なりに、エンターテインメントが力になれる機をうかがっていました。被災を免れた人々とは、共に復興を支える決意を交わらせるような。被災者の皆さんへは援助を届けられる行為を。それをやれる空間と策を模索しながら。
いつかコンプレックスをやろうと話したこともあり、ならば今しかないだろうと布袋氏に打診。今はもろもろ整理がつかないが、旨には賛同する故、独りで歌ってくれて構わない、という返答を得た。
演奏メンバー、スタッフや機材の確保見込みがついたのが今月中旬。さあ発表するぞ!の直前。『やはり意義を優先したい、ぜひともやろう』と連絡があった。ならば、それが一番じゃないか。翌日に合意。そこからはひたすらに突き進み、今日の発表となりました。彼がギターを弾き、俺が歌う。ただそれだけのこと。されどそれだけのこと。賛同を得られるならば、同志の皆さん 東京ドームで逢おう!」
また、布袋は自身の公式ブログで
「震災後、ミュージシャンとして、そして一人の男として『自分にできることがあるなら全て行動に移そう』と自分に誓った。のちに後悔するような生き方は絶対にしたくない。
被災地で今も不安な毎日を過ごしている方々。救援、復興、そして子供たちの大切な未来のために力を尽くしてくださっている方々。そんな皆さんに向けて今、自分ができることは何か? 音楽でエールを送ることしかない!
そんな中、吉川君から連絡をもらい朝の公園でコンプレックスの話をした。自分たちが持てる力を最大限の形で届けよう、と。願いは一つ。心は一つ。答えは一つ。『やろうぜ!』と固く握手を交わした。すがすがしい一日の始まりだった。二人の突然の決断を受け入れ、全面的な協力を約束してくれた関係者の皆さんに心から感謝します。
今度のコンプレックスは二人じゃない! われわれと心を一つにして、このコンサートに参加してくれる皆さん全員がバンドのメンバーです。どうか皆さん、ぜひご協力ください!
とメッセージ。それぞれ今回のライブを決断するまでの心情や、被災地の復興支援の思い、ファンへの思いをつづっている。チケットの一般発売は6月18日(土)。公演の収益の全ては、復興、復旧のために寄付される。
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