――令和初の放送になりますね。
それに関しては、重くも軽くもなく受け止めています。もし条件が違えば平成最後の放送だったと思いますし、令和初ということが大きな何かをもたらしたかと言えばそういう要素はむしろないと僕は思っています。令和初という巡り合わせには感謝していますけど(笑)。
この作品は時代性を映しているものではなくて、人間自体を映しているものなので、数年後に見ていただいても作品の持っている質や面白さは色を失うことはないでしょう。
――柚月さんは「佐方はシャーロック・ホームズのイメージ」とおっしゃっていますが、上川さんの中ではどうですか?
佐方はシャーロック・ホームズみたいに部屋で薬を調合したりはしないでしょうけど(笑)、事件に一直線という部分に関してはどこか少し似ている部分はあると思っています。
――2020年に挑戦したいこと、やりたいことは?
挑戦したいことはあまりないのですが、2020年の僕について間違いなく言えることはオリンピックをあまり見ていないだろうということ。スポーツ観戦が得意ではないので(笑)。
毎朝のニュースで、もちろん結果は見るとは思うんですけど、日々放送されるであろう各競技の様子をずーっと見ているということはまずないということは予言できます。
オリンピックを否定しているわけではないし、応援はしていますけど、皆さまが盛り上がっているオリンピックの輪の外で僕にとって居心地のいい場所から応援させてもらいます。
――昔から興味がなかった?
………生まれてきてから13回ほどオリンピックがありましたけど、のめり込んで見たという記憶がないです。変でしょうか(笑)。
オリンピックに限らず、サッカーW杯でも、どんなスポーツでも、輪の中に入って応援するというよりも、少し離れたところで見ているという感じでしょうか。
――その冷静さは佐方というキャラクターに似ていますね。では、最後に放送を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。
ある法律の持つ盲点を利用して、物語の中盤に行われる大きなどんでん返しを含むお家騒動の行方が今回の見どころになると思います。
その落着のさせ方も含めて、これまで描いてきた検事・佐方シリーズの名に恥じない法律ミステリーがまた1本出来上がりました。ぜひ、この物語の行方を楽しんでいただきたいです。
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