――杉野さんにとって二度目の時代劇でしたが、時代モノを演じる面白さはそれぞれどんなところに感じますか?
杉野「人足寄場の元締役同心を演じる佐戸井けん太さんは、何度も時代劇を経験されているので、この時代の背景ではどんなことが起こっていたのかをお話ししてくださって、とてもワクワクして聞いていました。今じゃ考えられないような立場の関係などが日常の中にあふれていたんだなと思ったら、この時代にすごく興味を持ちました」
森永「美術スタッフさんには長年お仕事をされている方が多くて、昔の役者さんのお話しを伺うことも面白いです。今はそういった職人さんたちが草履の履き方なども教えてくれるのですが、昔は逆に役者さんが教えてくれたんだよねとかって聞いたりすると、もっともっと勉強しないとなって思います」
杉野「あと、純粋に表具の仕事を経験できたことは貴重だと思いましたし、時代劇の街が作られているワープステーション江戸の中で、栄二という人間として息をできたことも貴重なものだったなと思います。僕は185cmなので、(セットが)小さい!って」
森永「どっちかっていうと、僕ぐらいがあの時代の平均身長だったからね(笑)」
杉野「ドラマを見ながら、そういう部分を想像するのも面白いと思いますよ」
――最後に、今作の魅力を教えてください。
杉野「時代劇特有の人間の関係性が描かれていますが、今の人間にも通ずるもので、そこが現代の人々にも響けば…と制作陣の方が仰っていたのですが、僕自身もそう感じました。今はスマホ一つでいろいろできてしまうけれど、もっと深いところでつながっている栄二とさぶの根っこにある本質が伝わればいいなと思っています」
森永「現代のアツい友情モノとは違って、もっとひたむきな友情が描かれているすてきな作品です。ぜひご覧ください」
取材・文=及川静
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