1月2日放送の「新春TV放談2020」(NHK総合)で、業界の第一線で活躍するパネラーたちが、NHK・民法・ネットといった垣根を越えて2019年の人気コンテンツについて語り合った。
今年で12回目の放送となる今回は、千原ジュニアが司会を務め、テレビ東京プロデューサー・佐久間宣行、日本テレビプロデューサー・鈴間広枝、クリエイティブプランナー・陳暁夏代、バカリズム、ヒャダイン、テレビ朝日アナウンサー・弘中綾香と、今回もさまざまな形でテレビに関わっているパネラーが集結した。
番組では、全国の10代から70代の男女1000人にアンケート調査を行い、2019年に視聴したテレビ・ネットの有料無料動画など、すべての映像コンテンツを対象とした2019年人気コンテンツランキングを作成。上位を占める長寿ドラマの人気の秘密について語り合っていると、SNS上に考察ブームを呼んだミステリードラマ「あなたの番です」(日本テレビ系)、通称“あな番”が話題に。
鈴間プロデューサーは2年前に秋元康と一緒にドラマを制作しており、秋元氏から「次、何やる?」「マンションで交換殺人やんのはどう?」といった話があり、“あな番”の構想を練り始めたそう。視聴者を驚かせて楽しませるにはどうしたらいいかを常に考えていたという秋元氏だが、一方では友人の佐久間プロデューサーにウソの犯人を教えるといった茶目っ気もあり、佐久間プロデューサーは「俺、何人かにしゃべっちゃって大恥かきました(笑)」と明かしてスタジオを沸かせた。
“あな番”の最終回視聴率は19.4%を記録したものの、4月期の放送当初は6~7%を推移。ドラマは1クール(3か月)という放送期間が多いなかで2クール(6か月)全20話の放送が決定しており「1話2話とかオンエアした時点で、暗い・怖い・胸糞悪いっていう感想が…(笑)」と、鈴間プロデューサーは当時のプレッシャーや苦悩を吐露。
しかし「ちょっとありえない展開がいっぱいあって、『そんなやつ、おらんやろ!』って見てもらうテイストを目指してた」ため、客観的に突っ込みながら見てもらえるまとめ動画を5話ずつ制作してYouTubeで配信。初期からの熱心なファンがSNS上で発信した考察も注目を集め、第2章(11話)から見始めた、有料ネット動画配信サービスで一気見したといった視聴者が急増。ハッシュタグ「#あなたの番です」はTwitterで世界トレンド1位を記録するほどの盛り上がりを見せた。
テレビ東京の佐久間プロデューサーは「『あな番』で2クール放送を決断したことが一番の英断。一方で『俺の話は長い』という作品では、1クールですけど30分×2話構成にしていて、つまり2クール分のコンテンツがあると配信にすごく強くなる。日本テレビさんは戦略性がある」と分析した。
千原が「次、何やるんですか?」と直球でたずねると、鈴間プロデューサーは「次…、考えて、ます(笑)」「えっと、似たような、いっぱい人が出てくるやつはやると思います」「いつとは、ちょっとまだ、あれですけど」と言葉を選びながら回答。SNS上ではファンが「次、もう考えてるんだ!」「鈴木Pの新作楽しみ」「田中圭くん、また出演してほしいな~」と期待を寄せた。
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