ひふみんが「警視庁・捜査一課長  正月スペシャル」に出演 豪快な駒音を響かせて熱演

2020/01/03 20:14 配信

ドラマ

ひふみんが「警視庁・捜査一課長  正月スペシャル」に出演(c)テレビ朝日

2020年1月3日(金) 夜9:00放送の内藤剛志主演「警視庁・捜査一課長 正月スペシャル」(テレビ朝日系)に、ひふみんこと棋士の加藤一二三・九段がゲスト出演することがわかった。加藤九段はミステリードラマ初出演となる。         

加藤九段は以前、NHKのトーク番組に出演した際「刑事ドラマに出演して捜査一課長役を演じたい」と発言したことがあり、その情報をつかんだ制作側がオファー。快諾を受け、今回の出演が決定した。ただ役柄は捜査一課長ではなく、大岩一課長の隣家に暮らす、元警視総監の“一二三さん”に。

“一二三さん”は、現在は隠居の身であり、“将棋が趣味”“愛猫家”という設定で、ネコを抱いて少々怪しげに登場するシーンや大岩の妻・小春(床嶋佳子)と手合わせするシーン、大岩に重大なヒントを授ける場面などに挑んだ。

加藤九段は、監督が演技の流れを確認すると「ハイ、わかりました」とすぐに対応し、本番は完璧。将棋を指すシーンでは、「駒音の高さは日本一といわれています」と自負するとおり、“パチーン!”と豪快な駒音を響かせて熱演を披露。

さらに床嶋に「それでいいんですよ」と駒の持ち方をやさしく指導したり、駒箱を置く位置をスタッフにアドバイスしたりと、演技以外でもスタジオで大活躍した。

また大のネコ好きで知られる加藤九段は、ネコたちに「はじめまして。おとなしいですねぇ」などとしきりに話しかけ、“共演者”として積極的にコミュニケーションをはかっていた。

収録を終えた加藤九段は「とても素晴らしい刑事ドラマで、ネコちゃんも将棋も登場するし…ハッキリ言って楽しかったです」とニッコリ。特に感心したのはシナリオのクオリティだといい「脚本を繰り返し読みましたが、読めば読むほどきめの細かい、よくできた脚本だと気づきました。将棋のことが随所に出てきて、冴えたセリフもあって、きちんと将棋がわかっている方の脚本ですね」と絶賛。

自身の出演シーンの注目ポイントをたずねると「セリフに心を込めて話しているつもりなので、みなさまにそのように受け止めてもらえれば望外の喜びです」と語った。

そんな加藤九段を迎えた主演・内藤剛志は、「加藤一二三さんはご本人のキャラクターも素晴らしく、まるで天使のような方。(同じくゲスト出演する)澤穂希さんに続いて加藤さんという“日本のヒーロー”が現場にいらしてくださり、ドラマを大いに盛り上げてくださいました…もう、最高でしたね!」と大感激の様子。

「加藤さんは監督の説明の意味を即座に理解され、僕らが日常的にやっている作業を当たり前にパッとやられるから素晴らしい。将棋だけがすごいのではなく、状況を観察し把握する力が突出されていて桁違いに明晰な方なんだなと改めて感じました」と、加藤九段の“鋭さ”に圧倒されたことも明かした。

加藤一二三(ご隠居の一二三さん・役)コメント


――オファーを受けたときのお気持ちは?

NHKのトーク番組に出演したとき、視聴者の方から「恋愛ドラマと刑事ドラマ、どちらに出てみたいですか?」という質問が来たので、「刑事ドラマで捜査一課長のような役を演じてみたい」と答えたことがありました。というのも、刑事ドラマを見ていると、必ず指揮官として“捜査一課長”という存在が出てくるので…。そうしたら、このドラマからオファーをいただきました。

元警視総監という役柄には驚きましたが、まったくの素人ながら、俳優さんたちの演技をしっかり見学し、できるだけ同じような心境で演じたいと考えていました。

――脚本を読んだ感想は?

脚本を繰り返し読みましたが、読めば読むほどきめの細かい、よくできた脚本だと気づきました。将棋のことが随所に出てきて、冴えたセリフもあって、きちんと将棋がわかっている方の脚本ですね。ネコが登場するのも、とてもいいですね。私は人生で図らずもネコをお世話することになったのですが、それによっていろいろなことを悟りました。この脚本を書かれた方はネコの世界のこともよくわかっていらっしゃるようです。共演したネコちゃんたちは、とてもやさしくておとなしい理想的な子たちでした。

――捜査一課長役・内藤剛志さんの印象は?

さすがに名優でいらして、撮影の合間に将棋のことをお聞きになったりして、吸収力が素晴らしいなと思いました。「自分は3手先ぐらいは考えられる」とおっしゃっていましたが、将棋の世界で3手読めたら、もう一人前なんですよ。入門者は一手も読むことができませんから…。内藤さんも将棋に関心をお持ちで、とてもうれしかったです。

――将棋を指すシーンもありましたが、演じられていかがでしたか?

脚本を読んだら、“パチパチと駒音が聞こえる”というト書きがありましたので、駒音が必要なんだなと思って響かせました。実は、今の将棋界でいちばん高い駒音で指すのが、私。“駒音の高さは日本一”といわれているんです。床嶋佳子さん演じる小春夫人もなかなか立派な指し方で、きちんと音が鳴っていて素晴らしかったですよ。

――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします。

とても素晴らしい刑事ドラマで、ネコちゃんも将棋も登場するし…ハッキリ言ってとても楽しかったです。

セリフに心を込めて話しているつもりなので、みなさまにそのように受け止めてもらえれば望外の喜びです。私の人生観は、何事も楽しく、面白く、そして深く。将棋も然りですが、このドラマもきめの細かい脚本と演出が展開しますので、楽しいし面白いし深い! ぜひ、みなさん楽しみにご覧いただきたいと思います。

内藤剛志(大岩純一・役)コメント


――ゲスト出演された加藤一二三さんの印象は?

加藤一二三さんはご本人のキャラクターも素晴らしく、まるで天使のような方。元サッカー女子日本代表の澤穂希さんに続いて、加藤さんという“日本のヒーロー”が現場にいらしてくださり、ドラマを大いに盛り上げてくださいました…もう、最高でしたね!

お芝居はあまりご経験がないと思いますが、加藤さんは監督の説明の意味を即座に理解され、僕らが日常的にやっている作業を当たり前にパッとやられるから素晴らしい。将棋だけがすごいのではなく、状況を観察し把握する力が突出されていて桁違いに明晰な方なんだなと改めて感じました。劇中で加藤九段が駒音を響かせるシーンがありますが、さすがは九段! 全然、音が違いました。  

――待ち時間にはどんなお話をされましたか? 

撮影の合間に、「どれくらい先の手を読むのですか?」と聞いたら、「100手ですね」とおっしゃられたのですが、そのあと「ただし、自分に近い力の方だからわかるんですよ」と言われたんです。それを聞いてゾクッとしました。それまで、僕は単純に頭脳明晰だから100手先が読めると思っていたんです。それももちろん真実なのでしょうが、その言葉の真の意味は“実力が伯仲している相手と対戦するからこそ、いいものが生まれる”ということだと思うんです。そして、それはお芝居にも通じることだなと気づきました。“目からうろこ”とは、まさにこのこと! 道を究めた方はすべてが違うなと感じました。