映画「八日目の蝉」の初日舞台あいさつが4月29日、都内で行われ、出演者の井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子、渡邉このみと、成島出監督が登場した。
同作は、'10年春に檀れい主演で連続ドラマ化もされた、直木賞作家・角田光代のベストセラー小説を映画化したサスペンス。生まれてすぐ、父の愛人・希和子(永作)に誘拐され、4年間愛情を持って育てられた恵理菜(井上)。その後、実の両親の元に戻った彼女は心に闇を抱えたまま成長するが、ある日、不倫相手の子供を妊娠する。
誘拐された過去を引きずり、心を閉ざしている主人公・恵理菜を演じた井上は、「悩み抜いて演じた作品です。“恵理菜は何でこんなに大人なんだろう”と思うこともありましたが、徐々に感情を学ぶうちに恵理菜を愛せるようになりました」と苦労を明かした。
私生活でも母親となった永作は、劇中で自身が誘拐する女の子を演じた渡邉との共演について「いっぱい一緒に遊びました。シールをいろんなところに貼ったり、ほかの子役の子たちの子供劇団に入って練習していました」と、母親の表情をのぞかせた。
ルポライターの千草役を演じた小池は、「ハードルが高すぎるような難しい役でした。切迫した女性で、今の状態から一歩踏み出そうと悩んでいる。千草が自分の中に溶け込むまで、監督の指導のもと、何回もチャレンジしました」と告白。共演シーンの多かった井上について「戦友ですね。井上さんがいなかったら乗り越えられなかったと思う」と明かすと、井上も「小池さんはつらいとき、そっと黙って隣にいてくれた存在で、出会えて良かったと思っています」と、たたえ合った。
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