リリー・フランキー×斎藤工、W主演作は“サークル感”が漂う「プロがやらないことが頻繁に起きています(笑)」

2020/01/12 12:00 配信

ドラマ

「ペンション・恋は桃色」でW主演を務めるリリー・フランキー、斎藤工(写真左から)

局またぎが起こっています(笑)


――既出のコメントで、リリーさんは「強烈なドラマ」、斎藤さんは「無敵な作品」と語っていましたが、どのような部分からそう感じられたのですか?

リリー:地上波のドラマでできないことが増えて、配信の方が好きなことをやりやすい。確かにそうだと思うんです。自由とされていた深夜枠のドラマさえ不自由になって。

今回、そこを目指していたわけではないのですが、あまりにも学生気分でやっていた故、プロがやらないことが頻繁に起きています。あまり決まりごとを気にしていないと言いますか、CMの入り方も斬新で…あれはいいなと思いました(笑)。本当にサークルっぽく、みんなの瞬発力で作れたなと思います。

斎藤:ペンションという、ホテルでもなく旅館でもなく、程よいサイズ感のところに集う人のドラマになっているので、どんなものでも成立するんじゃないかなと。そこにリリーさんと沙莉ちゃんがいることで、どの球も打てる構図になっていると感じています。

スタッフさんも、ミュージックビデオなどの“感覚”をなりわいとする人たちが、深夜ドラマに初めて足を踏み入れているので、定説みたいなものに一切とらわれない、ノールールの無敵さもあったのかなと思います。

それから、撮影の直前に、「王様のブランチ」(毎週土曜朝9:30-昼2:00ほか、TBS系)の「買い物の達人」のコーナーでドローンをゲットしたんですよ。

リリー:それを現場に持ってきたのは、本当にナイスプレイだったね。

斎藤:山中湖だし練習しようと思って持って行っていたら、ペンションの方が絶景ポイントに連れて行ってくださったり、リリーさんには“ドローン坊や”と呼ばれたり(笑)。今回、ドローンで撮影した素材を作品に提供させてもらっているんです。

リリー:劇中でドローン映像が出てきたら、全部、工くんが撮ったものだと思ってください。結構、印象的なところで出てきますよ。

斎藤:TBSの資本で買ったものをフジテレビのドラマに使うという、局またぎが起こっています(笑)。

リリー:工くんのドローンのおかげで、画期的な終わり方にもなっています。本当に低予算なので、演者からスタッフから、機材や私服を持ち込んで作った作品です。

――最後に、この作品をどのような方に見てもらいたいですか?

リリー:どんな年齡の人にも楽しんでいただけるような、笑いあり涙あり…全部が“風味”ですけど(笑)。その風味が結構良いと思います。みんな好き勝手やっているのに、意外と誰も傷つかない良い作品になりました。

入浴シーンに関しては最初から謝っておきますけど、沙莉ちゃんと筧(美和子)さんがお風呂に入っているのに、監督に照れがあって、2人を後頭部から撮るという本当に大変なミスを犯して(笑)。

斎藤:そのシーンのためだけにチャンネルを合わせている人もいると思うんですけど…。僕もそっち派なので(笑)。

リリー:そのシーンのために、僕と工くんは現場に残ろうとしていたんですよ。

斎藤:でも、モニター前でがくぜんとしましたよね。

リリー:そこだけは最初から謝っておきます。