――喜美子の結婚や、父・常治(北村一輝)の死などを経て、百合子はどのように変化したと思いますか?
百合子は末っ子ですし、喜美子姉ちゃんがいるからこそ今まで子供らしく振るまえていたんだと思います。
そこから20歳になって仕事もし始めて、大人になったときにお父ちゃん(常治)が病気になって。そのときは、喜美子姉ちゃんたちも一緒の家ではあるけど離れに住んでいますし、本当に近くでお父ちゃんを看病してたのは百合子とお母ちゃん(マツ:富田靖子)だと思うんです。だから、お父ちゃんが弱っていく中で、また一歩大人になった部分があったと思いますし、お父ちゃんが亡くなった後は、「私がお母ちゃんを支えてあげよう」と思うようになった気がします。
さらに、甘える対象だった喜美子姉ちゃんや八郎さんに対しても、百合子と信作さんが2人を気にかけるような描写が増えてきて、甘える妹から、少しずつ大人になっていってるんだなぁと感じています。
――喜美子と八郎の夫婦の関係性も気になるところですよね。八郎さんはSNS上でも人気でしたが、その評判は聞きましたか?
八郎さんの人気は母から聞きました(笑)。松下さんとは別の作品で一度ご一緒したことがあって、最初はその役の印象が残っていたのですが、松下さんは役の関係性をバックヤードでも大事にしてくださる方なので、私の中で一瞬で「八郎さん」になりましたね。
八郎さんに皆さんがハマる理由も分かります。八郎さんは天才肌ではないけど努力家で、すごく人間らしくて、ある意味喜美子姉ちゃんと対照的。ちょっとダメなところとか、創作に悩んで人として弱い部分が見えたりする部分がとても人間らしくて、見てる人が一番共感できる人なのかなと私は思っています。
喜美子姉ちゃんは、やっぱりかっこいい。陶芸においては天才で、ヒロインというよりは、“ヒーロー”としてのかっこ良さがある気がするんです。憧れもあって、素敵だなって思いますし、私も喜美子姉ちゃんが大好きです。川原家は…意外とみんなぶっとんでるじゃないですか(笑)。普通なように見えますけど、実はお母ちゃんが一番ファンキーかもしれないですよね(笑)。
信作さんや照子(大島優子)さんも、それぞれみんな違う方向にちょっと稀有な人達がそろってる中で、八郎さんはそういう意味では一番普通な人だと思うので、見てる方たちの心に一番近づくのは分かる気がします。
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