――この作品には手紙が重要なファクターとして登場しますが、もしお二人が手紙を書くなら、誰にどのような手紙を書きたいですか?
松:昔、お世話になった人ですかね。その方にはお礼が言えていないので、近況報告を含めて手紙を書きたいと思います。
広瀬:私は普段から手紙を書いていて、松さんとご一緒させていただいた舞台でお世話になった方々にも手紙を書こうと思ったんですが、書いても渡さないだろうなと思って…。
松:うちの住所を教えようか? そうすればいつか届くかな(笑)?
広瀬:でも、手紙って、渡すのももらうのもドキドキしますよね。おだやかな顔で渡されても、意外と辛辣なことが書かれているときもありますし。
松:それはちょっと怖いね。
広瀬:実は私にもそういうところがあって、友達や母親とケンカしたときにも手紙を書くんですが、「ごめんなさい」と思いつつも、言いたいことは言ってしまいたいタイプなんです。結構なことを書いてしまうこともあったり。
松:どうしよう、私、すずちゃんからの手紙を読んで号泣しちゃったら(笑)。
広瀬:松さんには感謝しかないので、そこは大丈夫です(笑)。
松:よかった(笑)。
――最後に、映画を楽しみにしている方々にメッセージをお願いします。
松:日々を一生懸命に生きている人たちのお話なので、生活感もあるんですが、それでいて夢みたいなところもあって。それが岩井さんの描くリアルだと思いますが、ファンタジーな気持ちにも浸れる映画だと思うので、優しい気持ちで見てもらえるとうれしいです。
広瀬:岩井さんならではの空気感や時間の流れがある、岩井さんにしか撮れない映画になっています。世代によって感じ方や刺さり方が違うと思うので、そこを楽しんでいただけたらと思います。
取材・文=馬場英美
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