輝き増す中川翔子、2020年は「歌って、描いて、子供たちの声をもっと聞きたい」<前編>

2020/01/24 07:10 配信

芸能一般

中川翔子(C)高橋慶佑


愛するアルバム曲たちについて


――その種はいつごろから?

中学生くらいかなぁ。こうしていろんな経験を重ねるうちに、歌詞に人生がついてきて。大人になった方が歌いやすくなる曲っていっぱいあるとも感じましたね。

――特に感じた曲はありますか?

2008年にリリースした曲で松本隆さん作詞、筒美(つつみ)京平さん作曲の『綺麗ア・ラ・モード』という曲があるんですが、当時筒美さんが『歌い重ねていったら、もっともっと気持ちよく歌えるようになるよ』って仰ってくださって。松本さんも『歌は宝石だから、大切に歌い続けてね』と。その通りというか、当時よりいまの方が歌詞の意味や幸せとか、愛を吸い込みながら歌えているなと感じます。

――それぞれの曲に、中川さんのいろんな思いが込められているなと感じます。

そうですね。『ドリドリ』もやっと入れられたし、アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』のエンディングテーマ『タイプ:ワイルド』など、子供たちが親しめる曲もあったりして。そしてアルバム製作中に父が描いた歌詞や絵がたくさん出てきたから、そのダンボール何箱ぶんもあった歌詞を繋いで『作詞:中川勝彦・中川翔子』って並んだ新曲ができたのもすごく嬉しかったです。

――『ある日どこかで』ですね。

それもたまたま昨年の夏に出てきたので、運命的でしたね。2、3年前にアルバムのリリースが叶っていたらこの曲はできていなかったと思うと、『ある日どこかで』に出会えただけでも、5年待った意味がありました。

歌って見えないけど、ずっと残るんですよね。永遠に残る魔法みたいなもので。ドラクエの魔法もかしこさが上がると威力を増していくように、聴いてもらったり、自分自身も経験値を積んでいくから育つんだなと感じます。だからこそ今回アルバムをリリースできて、『ある日どこかで』という曲も生まれて、本当に良かったです。

――聴きながら、強い思いと温かさを感じました。

『ある日どこかで』は天国からの愛のメッセージを伝える曲です。きっと魂は消えないんですよね。触れられないけれど心は死んでいなくて、一緒にいるって思える瞬間がたくさんある。私もいつか自分が死んでも、子孫に『ずっとずっと大好きだよ』っていうのは届けたいし、大切に歌い重ねたいですね。

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