「クリエイターズ・ファイル」#6　トータル・ファッション・アドバイザー　YOKO FUCHIGAMI

―斬新さを維持し、時代の最先端に居続ける秘訣は？

みんな形や型に捉われすぎなのよ。いちばんのおしゃれって裸だと思うの。裸がいちばん人間らしくいられる状態。それって、服なの。裸を洋服として見てあげないと、人間様に失礼です。もっといえば、いちばんの裸はガイコツ。ガイコツを覆うために服を着ている。それが裸、いわゆる服。

おかしいよね、どんなにオメカシしてパーティーに行っても、男女がアバンチュールになると、バッチリ決め込んだ服なんて脱いじゃうわけじゃん。おかしいよね。おしゃれのために決め込んでいたものを、いざとなると、結局脱いじゃう。

なんで大事なときに脱ぐの？　じゃあ最初から裸でいいじゃない？　裸は、服。本当に裸になるというのなら、ベッドインしたときガイコツどうしでやらなくちゃ（笑）。

―なるほど。デザインで心がけていることはありますか？

万人が似合う服じゃなきゃダメ。痩せたモデルだけ集めているんじゃニセモノよ。モデルは人間みんな。人間は最高のファッションモデル。そもそも服を着て生まれている。裸は服って言ったでしょ？　お母さんの産道を通ってきたその段階で、服をもう着ているんだから。お母さんのお腹のなかは、おしゃれなブティックだと思わなきゃ。すでにブティックから生まれてきたんだから、それ以上おしゃれはいらない。わかるでしょ？

―なるほど。最後に、フチガミさんご本人のファッションのポイントは？

私、けっこう冷え性なの。どんな状態でも、身に着けているのはヒートテックかな。とにかくおしゃれは贅沢に。今日のおしゃれは贅沢よ。だってトータル4万円くらいかけていますもの。

―本日はありがとうございました。