劇団4ドル50セントが日替わりで2本の演目を上演する初の試みに挑む

2020/01/30 16:00 配信

芸能一般 インタビュー

秋元康プロデュースによる劇団4ドル50セントが、柿喰う客とのコラボ公演「学芸会レーベル/アセリ教育」を1月30日(木)〜2月9日(日)に東京・DDD青山クロスシアターで上演。

レモンパネルを持つ劇団4ドル50セントの前田悠雅、福島雪菜、岡田帆乃佳(写真左から)撮影=阿部岳人


2本の演目を日替わりで上演するという初の試みに挑む。そんな作品に出演するメンバーの中から福島雪菜岡田帆乃佳前田悠雅の3人に意気込みなどを聞いた。

今日はどっちの稽古だっけ?なんて思いながらやってます(笑)


劇団4ドル50セントの前田悠雅、福島雪菜、岡田帆乃佳(写真左から)撮影=阿部岳人


――まずは、まだ皆さんのことを知らない人たちのために、劇団4ドル50セントの紹介をお願いします。

岡田:2017年に結成された男女22名からなる劇団で、当初はほぼ演劇未経験のメンバーばかりの素人集団でした。素人なりにも熱い熱量で見せるということは意識してきましたね。

福島:下は18歳の高校生から上は29歳の男性まで、比較的若い劇団ですね。秋元さんプロデュースということで、劇中に歌やダンスもあって、ミュージカルとは違うんですけど、エンターテインメント性の高い音楽劇を中心にやっています。

前田:他の劇団さんは脚本家さんや演出家さんが固定されていることが多いと思いますけど、4ドル50セントの場合はそれがいなくて、その都度、外部の方にお願いするのが主流になっています。

岡田:作品的には駄目な人たちが頑張って何かを成し遂げるような成長を見せる青春群像劇的なものが多いかなと思います。私たちもジャグリングとか、縄跳びとか毎回ミッションが与えられて。

前田:試練が多いよね。

福島:最初はみんな泣きながら頑張ってましたけど、最近は少しずつ大人になりましたね。他の子が出てる外部の舞台を見に行って勉強させてもらったりして、プロ意識が育ってきたなと思います。

前田:芝居に対して個々にこだわりみたいなものもできて、それぞれ役者としての軸ができつつあるなと思います。

福島雪菜撮影=阿部岳人


――今回は柿喰う客とのコラボ公演ということで、劇団外の役者さんとの共演になりますね。

福島:最初はちょっと怖かったです。4ドル50セントからは女の子しかいなくて、初めて稽古場に行ったら背の高い男の人ばかりいて、圧倒されました。ストレッチをするのも稽古場の隅の方でやってたり。でも、2日目には打ち解けて「おはようございまーす!」なんて感じでしたけど。

前田:私も外部の舞台に出たことがなかったので、ちょっと怖かったですけど、逆に安心感もありました。

岡田:皆さん、4ドル50セントとはまたちょっと違ったストイックさがあるんですよ。

――2本の舞台の稽古を同時に進行しているわけですよね。

福島:今日はどっちの稽古だっけ?なんて思いながら(笑)。柿喰う客は稽古のスピードが早くて「え、もう通し稽古やるの?」っていう感じなんですけど、演出の中屋敷法仁さんはもっとスピードを上げたいと思ってらっしゃってて、そこに追い付くことに必死。

でも、私たちもそれを楽しんでいるところもあります。

岡田:頭の切り換えが大変だなと思います。どちらの作品にも共通しているのは、おバカなわちゃわちゃした感じ。テンポが早いのが特徴なので、今までのおっとりした自分たちのペースとは違った、新しい演技スタイルを見せられたらって思っています。

前田悠雅撮影=阿部岳人


前田:劇団が旗揚げしたころは、自分たちに当て書きしてもらう脚本が多かったんですよ。熱量を大事にして、自分の感情にうそを付かないことを大事にする感じで。

でも、今回はうそをついてナンボ、ふざけてナンボっていうくらいのコメディー。肩の力を抜いて演じることを学んでいるし、柿喰う客の皆さんにはいい影響を受けています。 私は前回のオムニバス公演で一度、中屋敷さんとはご一緒しているんですけど、二人は初めてなので、今までに見たことのないようなところが見られるんじゃないかなって思ってます。