大友監督は原作について「それぞれのキャラクターの感情の埋蔵度がすごかった」と言い、「この感情を丁寧に撮っていけば映画になると思って動き出しました」と回顧。
綾野と松田のオファーした理由について「2人ととにかく仕事をしたかったっていうのがまずあり、読んでいる最中に2人の顔が浮かんできて、もうそれ以外考えられなくなって。2人じゃなかったら僕やってないかもしれないですね」と当時の心境を告白した。
さらに大友監督は演出上、2人に求めたものはないと言い、「現場で場の空気とキャッチボールしながら、いろいろ感じながらやってくれる。半分、この2人のドキュメンタリーを撮ろうと思ってて。この2人のやりとりを逃さずとれば、何かが生まれると思っていました」と2人への全幅の信頼を寄せていた。
撮影は2018年の夏に盛岡で実施。綾野は「盛岡で撮影できたことが最大の役作りだった」と言い、「盛岡の方々と創作していく作業は、映画の醍醐味(だいごみ)だと思う。集団で何か一つのものを紡いでいくのが、この作品で大切だと思った」とコメント。
また、2人は現地でずっと冷麺を食べていたそうで、松田は「1日1食、食べてました」と告白。前日には舞台あいさつのため岩手を訪れた際も食べたそうで、松田は「冷麺に入っているスイカが本当においしいんですけど、それは夏しか食べられなくて。昨日のは梨だったので、おいしかったんですけど、やっぱりスイカだなと思いました」とこだわりを明かし、観客を笑わせていた。
取材・文・撮影=TAKAMI
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